レタスは水分が多く、適切な方法をとらずに保存するとカビが生えやすい野菜です。
保存していたレタスを剥いた時に白いカビのようなものが付いていた場合、体に害のあるカビなのかどうか、取り除けば食べられるのか気になりますよね。
今回はレタスに生えるカビの種類や、危険な色のカビの見分け方、また一見カビのように見えるけど食べられる場合についてご紹介します。
レタスにカビのようなものが生えてしまった時、詳しい知識があると心強いので備えておきましょう。
Contents
レタスのカビは白い?
レタスを誤った方法で保存して蒸れていたり、うっかり冷蔵庫に入れっぱなしにしてしまい腐ってしまった場合などに見られるカビは白いものが多いです。
レタスの白いカビには2種類あるため、それぞれ詳しく解説していきます。
レタスが腐るとどうなる?色や見た目・臭いの見分け方!白くてふわふわとした綿のようなもの
レタスに最も多くみられるカビで、白いふわふわとした綿のような見た目をしています。
レタスは水分が多いためカビ菌が繁殖しやすく、レタスの内側に水滴が残っていた場合には白いふわふわのカビが広がることがあります。
もともとはレタスを育てる時に病気から守ってくれる菌で、毒性もなく「クモノスカビ」と呼ばれているものがほとんどです。
家庭菜園や頂きもののレタスにみられる白い斑点
梅雨の時期や湿度の高い環境で栽培したときに発生するカビで、「ゴーストスポット」と呼ばれる白い斑点の形をしたカビがあります。
「灰色カビ病」と呼ばれ、多湿が原因なので、湿度の高い時期などは特に気をつけましょう。
レタスのカビの危険な色は赤・黒・ピンク?
レタスのカビには白いものが多くみられますが、カビ毒を出さず無害なので、万が一口に入っても大丈夫です。
しかし、白以外の色のカビの時は危険な場合があります。
色別に一つずつ解説していきます。
赤・ピンクのカビ
桃色や紫色、赤など様々な色があり、炊飯器に入れたままのごはんや古いパンなどに見られる赤色のカビです。
赤カビは特に麦やトウモロコシの畑によく見られますが、食品だけでなく、浴室、洗面所やトイレ、エアコンのフィルターなどの湿度の多い場所にも生えます。
赤いカビに含まれるカビ毒「マイコトキシン」により嘔吐や下痢などの食中毒症状が起きる場合があるので、食べないほうがいいです。
黒いカビ
小さな黒い斑点がある場合は「クロカビ」と呼ばれるカビで、空気中に最もホコリとして多く含まれているカビです。
カビ毒はないため少量食べてしまっても大丈夫です。
繁殖力が強く、日当たりが悪く、湿気の多い場所に保管している食べ物に移りやすいので、レタスに黒カビを見つけたら他の食品に移ってしまう前にすぐに廃棄しましょう。
緑・青のカビ
レタスに緑色のカビ(青カビ)が付くことはあまりなく、パンや餅に生えている事が多いですが、室内や野菜室に青かびが生えたものがあるとレタスにも移る可能性があります。
「コウジカビ」と呼ばれていて、チーズや鰹節などを製造するときに利用されます。
まれに有害なカビ毒を持つアオカビもあるため、食べない方がいいでしょう。
レタスのカビと見分けるポイント
レタスの切り口が赤く変色していた時に、カビなのではないかと迷われることがあるかもしれません。
レタスの切り口が赤くなるのは、切ったときに細胞から出るポリフェノールが酸化して色が変色することが原因で、人体には無害で食べることができます。
カビの場合は腐っていることが多く、葉が溶けていたりして食べることはできません。
見分け方
見た目 | 食べれるかどうか | |
切り口が赤い | 切り口のみ色が赤くなっていて、乾いている。洗っても取れない。 | 食べれる |
カビ | 赤くべとべと湿っているものが切り口だけではなく、広く付着している。 赤い部分の周りが腐って溶けている場合がある。洗い流すことができる。 |
食べられない |
レタスのカビを取れば食べれる?
白と黒のカビの「カビ毒」は無害なものが多く、赤と青色のカビには有害なものが含まれている場合があります。
そのため白と黒のカビは食べられ、赤と青のカビは食べられないと判断してもいいでしょう。
しかし、カビが生えているということはレタスが傷んでいて、見えない細菌やウイルスがたくさん繁殖して付着している可能性が高いです。
食中毒の原因でカビによるものよりも、ウイルスや細菌によるものが圧倒的に多いため、注意が必要です。
また、カビの胞子が肺に入ってしまうと肺炎や気管支炎、アレルギーなどにより健康を害する恐れがあるため、食べない方がいいでしょう。
カビの色 | |
食べられる | 白・黒 |
食べられない | 赤・ピンク、緑・青 |
食べられるものでも、目に見えない他の菌やウイルスが付いている可能性があるので、できるだけ避けましょう。
白いカビは食べられる
白いカビは「カビ毒」は出さないので万が一食べてしまった場合でも大丈夫です。
レタスの白いカビは生育中に土から付くカビ菌の場合がほとんどで、カビ自体は無害です。
しかしカビが生えているということは傷んでいて他の細菌やウイルスが繁殖しているかもしれないので、食中毒を避けるために食べないほうがいいです。
どうしても食べたいときはカビの部分を深く切り落としてよく洗って加熱して使いましょう。
家庭菜園のレタスにみられる「灰色カビ病」が原因の白いカビはカビの胞子などがついているので他のレタスに移らないように食べずに廃棄しましょう。
赤・ピンクのカビは食べられない
赤カビは食べてしまうとカビ毒「マイコトキシン」により嘔吐や下痢などの食中毒症状が起こる場合があるため危険です。
赤カビの生えたレタスは食べずに廃棄しましょう。
誤って食べてしまった時は腹痛や下痢などの症状が出ないか気を配り、必要な時は医療機関を受診しましょう。
小さなカビでも周りに菌糸が広がっている場合があるので注意が必要です。
黒いカビは食べられる
黒いカビは白いカビと同じく、食中毒を引き起こす「カビ毒」をもちません。
しかし、胞子を吸い込んでしまった場合や、傷口から体内に入ってしまった場合は、喘息などのアレルギー症状や黒色真菌症などの原因となってしまう危険性があるので注意が必要です。
黒色真菌症は土仕事をする人に多く、カビに触れた部分にかゆみや痛みがあります。
黒いカビを食べただけではかかりにくい病気ですが、念のため体の変化に気を配りましょう。
緑・青のカビは食べられない
青カビの中には食中毒を引き起こすものや「カビ毒」を持つ青カビもあります。
食べてしまった後に腹痛や下痢などの症状が出ないか気を配り、症状が強い場合は医療機関を受診しましょう。
まずはカビのついた部分をそっと除去し、胞子が飛ばないように慎重にゴミ袋に入れてすぐに密閉して捨てましょう。
残った部分にも胞子が付いている可能性があるため、よく洗い、加熱して食べると安心です。
適切な保存をすることでカビが生えるのを予防することができます。
【動画】レタスをちぎった後の保存方法!水につける?容器に入れる? 【動画】レタスは冷凍保存できる?保存方法や解凍方法も!まとめ
レタスの白いカビは少量食べてしまっても人体に害はないことがわかりました。
しかし、カビが生えてしまったということはレタスが傷んでいるということなので、残ったレタスはよく洗って加熱調理ですぐに使い切りましょう。
保存方法を適切に行えば、カビを生やさずに保存することができるので、上手に利用しながら無駄なくおいしくレタスを食べましょう。
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