たけのこに栄養ない?栄養効果とカロリーで比較!

たけのこには栄養がないという言葉を聞いたことはないでしょうか。

食感や香りは格別だけどお腹を満たす食材ではないため、昔はたけのこには栄養がないと言われていたようですが、実はたけのこには体の役に立つ栄養がたくさん含まれています。

今回はたけのこのカロリーや美容・健康効果や、栄養を効率よく摂れる食べ方について詳しくご説明していきます。

たけのこをおいしく食べて、豊富な栄養成分を上手に取り入れて、きれいで健康な体を手に入れましょう。

たけのこには栄養がない?

お腹を満たすためではなく、主に食感や香りを楽しむ春の風物詩として食べられていたため、「たけのこは食感や香りを楽しむだけの食材で、栄養はないもの」と昔は言われていました。

しかし実際には美容や健康に良い効果がたくさんある、とても嬉しい食材なんです。

たけのこの栄養とカロリー

たけのこはカロリーの高い根菜類の仲間ではなく、「茎菜類(けいさいるい)」というブロッコリーやアスパラと同じ仲間に含まれ、茎の部分を食べる野菜です。

 

詳しくは野菜のおうち。の記事をご覧ください。
茎菜類とは?特徴と種類一覧 ザーサイやアスパラガス

そのため、カロリーは多くありませんが、食物が大きくなるために必要な、食物繊維や亜鉛、パントテン酸、アミノ酸といった体に良い成分が豊富に含まれています。

たけのこの栄養

たけのこにはお腹の調子を整える食物繊維カリウムの他に、アミノ酸が豊富に含まれています。

アミノ酸とはタンパク質の原料になる最小サイズの成分で、それぞれに独自の働きがあります。

では、たけのこに含まれる栄養について一つ一つ見ていきましょう。

たけのこの健康効果

たけのこには「抗ストレスビタミン」と呼ばれる「パントテン酸」や、神経伝達物質の「アドレナリン」「ドーパミン」の原料となるアミノ酸の「チロシン」が含まれるため、心の安定に役立ちます。

アスパラギン酸」には疲労回復効果もあるため、春の寒暖差や周りの環境の変化で心と体が疲れても、美味しい旬のたけのこを食べることで疲労が回復し、元気を取り戻すことができます。

食物繊維 100gあたり3.3g含まれ、カボチャとほぼ同じ量。
水溶性食物繊維も含まれているが、ほとんどが不溶性食物繊維不溶性食物繊維には
  • 腸の蠕動運動を促進し便秘解消
  • 腸内環境の整備により大腸がん予防
  • 食事の満足感の向上。
  • 有害物質の排泄。

などの様々な効果がある。

カリウム 体内の水分のバランスを整え、摂りすぎた塩分を排出し、高血圧を予防する。
亜鉛 細胞の新陳代謝に必要で、成長を促すはたらきをもつ。

舌にある味を感じる「味蕾」は生まれ変わりが激しいため、亜鉛が不足すると味覚障害が起こるが、加工食品を摂りすぎる現代人に不足しがちな栄養素。

パントテン酸 ビタミンの一つで、3大栄養素(炭水化物、たんぱく質、脂質)のエネルギー代謝に関わる酵素をサポートしてくれるので、毎日の活動のエネルギーを作るもとになる。

抗ストレスビタミン」とも呼ばれ、自律神経の働きを正常に維持する。

チロシン たけのこを水煮したものを冷やすと節と節の間にでてくる白い塊のことで、アミノ酸(タンパク質の構成成分)の一種。

アドレナリンやドーパミンなどの神経伝達物質の原料で、脳や神経の働きを活発にして脳を活性化し、やる気や集中力を高める働きがある。

アスパラギン酸 うま味成分をもつアミノ酸の一種。

新陳代謝を活発にし、疲労回復に役立つ。

グルタミン酸 うま味成分を持つアミノ酸の一種。

脳や神経の働きを助け、疲労回復効果もある。

たけのこのカロリー

たけのこのカロリーは100g当たり31kcalと低く、ブロッコリーと同じくらいなので、それほど高くありません。

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たけのこの栄養を効果的に摂取する食べ方

生のたけのこは「シュウ酸」というホウレン草と同じアクを持っており、生のまま食べてしまうと結石の原因になります。

時間がたつほど増えるため、堀ったばかりの物以外はアク抜きが必要です。

アク抜きが終わったら、たけのこと相性の良い食材と組み合わせて食べることで、たけのこの栄養を効率よく摂取することができます。

MEMO

たけのこのアク抜き方法

米ぬかと一緒に皮つきのままたっぷりの湯で一時間ほど茹でて、そのまま冷めるまでおいておく。

皮付きのまま茹でることでうま味が閉じ込められ、冷めるまでおくことでアクがしっかり抜ける。

 

若竹煮

アク成分のシュウ酸はカルシウムと結合することで体の外に排泄されます。

米ぬかを使ってあく抜きするのも、米ぬかにカルシウムが含まれているからです。

若竹煮に使われる「わかめ」にもカルシウムが含まれるので、アク抜きで抜けきれなかったシュウ酸を外に排出してくれます。

若竹煮春に収穫される「たけのこ」「わかめ」だし、醤油、酒、砂糖、みりんで煮たものです。

春先の出会いものと呼ばれ、みそ汁の具としても組み合わされます。

昔から食べられている組み合わせですが、とても理にかなっている食べ方だったのですね。

また、わかめには、たけのこに足りない

  • ヨウ素(甲状腺ホルモンの成分になって成長を促進する)
  • β-カロテン(体内でビタミンAになり、皮膚や目の健康を守る)
  • 水溶性食物繊維(わかめのネバネバに含まれる成分で、余分な糖質やコレステロールを排出する)

を含んでいるので、お互いの食材の不足している栄養を補い合うことができます。

若竹煮の作り方

〇材料(4人分)

たけのこ(アク抜き済み) 300g
生わかめ 80g
Aかつおだし 500ml
Bみりん 大さじ2
B薄口醤油 大さじ2
B酒 大さじ2
B砂糖 小さじ1
木の芽 適量

〇作り方

  • 手順1
    たけのこは根元の部分は1㎝幅の半月切りに、穂先の部分はくし切りにする。
  • 手順2
    生わかめは良く洗い、硬い部分を取り除き5㎝幅に切り、熱湯でさっとゆでる。
  • 手順3
    Aとたけのこを鍋に入れ沸騰させ、アクが出てきたら取り除き、Bの調味料を入れて弱火にして30分煮る。
  • 手順4
    わかめを加えて2~3分煮て、器に盛り、最後に木の芽を飾り完成。

青椒肉絲

たけのこに含まれる亜鉛は、動物性たんぱく質やビタミンCと一緒に取ると吸収が良くなりますが、青椒肉絲には動物性たんぱくである豚肉や、ビタミンCが豊富に含まれるピーマンを使っているため、効率よく摂取することができます。

また、青椒肉絲と一緒に食べるご飯には脳の栄養になるブドウ糖が含まれるので、たけのこに含まれるチロシンとともに脳の働きを活性化させてくれます。

たけのこの美容効果はある?

たけのこには食物繊維が多く含まれ、ポッコリお腹の原因の便秘改善や老廃物の排出をしてくれるため、美容効果は抜群です。

また、アミノ酸の一種の「チロシン」にはメラニンの原料になるため美しい黒髪を作るために働きます。

パントテン酸」や「アスパラギン酸」は疲労回復効果があるため、疲れた時でも元気にイキイキと魅力的にしてくれます。

その他にもビタミンCやカリウム、マンガンなど多くの栄養素が含まれています。

ただし、食べ過ぎると不溶性食物繊維の摂り過ぎになり、下痢や腹痛などの症状が出ることがあるので、一日に食べる量は小鉢一杯程度にしましょう。

たけのこに栄養ないまとめ

たけのこに栄養が無いと言われていたこともありますが、実際には食物繊維や亜鉛や様々な働きを持つアミノ酸が含まれていて、体にとても良い食品です。

心の健康を保ったり、美容効果もあるので、たけのこをおいしく食べて、元気できれいな体を手に入れましょう。

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