きゅうりはアクを取ると渋みが減る!簡単な方法を伝授!

きゅうりにはアクがあるのか、どうやってアクを取るのか疑問に思うこともありますよね。

きゅうりのアクは皮のすぐ下にあり、渋みを感じることもあります。

でも、簡単な処理でアクを取って、よりおいしくきゅうりを食べる方法があります。

今回は、きゅうりのアクがどんなものなのかということも解説しつつ、アクを取る方法をご紹介します。

きゅうりのアクについてきちんと知って、上手に取って、雑味のないきゅうりのおいしさを味わってみてくださいね。

きゅうりのアクを取ると渋みが減る!

食べ物に含まれる苦みやえぐみ、青臭さ、生臭さなどをひとまとめにアクといいます。

食べ物によって、アクの正体もアクの取り方も様々です。

きゅうりのアクと呼ばれるものは、ククルビタシンや、蟻酸(ぎさん)と呼ばれる成分です。

ククルビタシンはきゅうりをはじめとするウリ科の植物に含まれ、苦みを感じます。

食用のものはそんなにたくさん含まれているわけではありません。

しかしまれにククルビタシンを多く含むものがあり、そういうものは口にふくんだ時に強い苦みを感じます。

蟻酸は、アリやハチといった昆虫、イラクサやマツなどの植物にも含まれる成分でです。

毒性があり、たとえば、イラクサのとげが皮膚に触れると蟻酸のためにピリピリとしたいたみを感じます。

蟻酸は渋みのもとになります。

少し食べてみて、渋み、苦みが強く、違和感を感じるきゅうりは、食中毒のおそれもありますので、食べないでくださいね。

きゅうりの苦みについては、こちらの記事も参考にされてください。

きゅうりの苦い理由は古いから?食べれる?苦味を取る方法もご紹介

きゅうりのククルビタシンや蟻酸は、果皮や果皮のすぐ下の維管束(水分や栄養分の通り道となっている細胞)に含まれ、果肉や種にはありません。

また、果皮や維管束の中でも、きゅうりのヘタに近い部分の方が、ククルビタシンや蟻酸が多く含まれています。

きゅうりの皮やそのすぐ下の組織からククルビタシンや蟻酸を減らすことができれば、渋みや苦みといった雑味の少ないきゅうりを味わうことができます。

昔のきゅうりはアクが強かった話

きゅうりは、インドが原産の植物で、日本には中国を経て平安時代のころにやってきたとされます。

江戸時代のおわりころまではきゅうりはウリの仲間でもおいしくないといわれ、あまり人気のない野菜でした。

17世紀から18世紀初めにかけて活躍した江戸時代の学者、貝原益軒(かいばらえきけん)は、『菜譜』という著書の中で、「胡瓜これウリ類の下品なり。

味よからず、かつ小毒あり。」と記しています。

「胡瓜」がきゅうりのことで、ウリの仲間で比べても序列が下であり、味は良くなくて、「小毒」がある、という意味です。

「小毒」とは、苦みのことであるといわれ、つまり、このころのきゅうりは、ククルビタシンや蟻酸といった苦みを感じさせるアクが強かったと考えられます。

江戸時代の学者、貝原益軒には酷評されたアクが強いきゅうりですが、江戸時代末ごろから栽培が広く推奨されるようになり、品種改良が重ねられ、食味も向上しておいしい野菜として多くの人に愛されるようになりました。

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きゅうりのアク取りはしなくてもいい?

食べられるきゅうりに含まれるアクはそんなに多くありません。

食べる人の好みや感覚にもよりますが、苦みや渋みが気にならなければ、アクを取らずにきゅうりを食べても問題ありません。

逆に、きゅうりを口に含んだ時に強い苦みや渋みを感じたら、それはアク取りして食べられるようなものではありません。

きゅうりに高濃度でアク(ククルビタシン、蟻酸)が含まれていると食中毒の恐れもあるので食べないでくださいね。

また、夏にとれるきゅうりはアクの成分である蟻酸が少ない、あるいは検出されないという傾向があるという研究結果もあります。

詳しい解明が待たれますが、栽培方法や環境、収穫時期の気温と関係があるのではないかと言われています。

夏のきゅうりはアクが少ないためにアク取りに大きく気を使わなくてもよいといえます。

きゅうりは夏が旬の野菜ですが、旬の野菜は、アクが少なくてやはりおいしいのですね。

きゅうりのアク取りの方法

きゅうりのアクを取る方法として知られているのは、

  • 切り口をこすり合わせてアクを浮かび上がらせて洗い流す方法
  • 塩で板ずりして果皮やその近くの細胞を壊し、アクを流す方法

があります。

切り口をこする方法は、ヘタに近いあたりをカットして行います。

これは、ヘタに近い部分の方がアクが多く含まれるためです。

皮のパリッとした食感、歯ごたえのある硬さは保たれる方法です。

板ずりでは、塩を使うことで色がより鮮やかになったり、下味がつくこと、転がすことで柔らかくなるなどの効果も認められます。

切り口をこする

  • 手順1
    きゅうりのへた(ツルについていたところ)から少し下の部分でカットする。
  • 手順2
    きゅうりのヘタの方と、実の方をそれぞれ手に持って、切り口をこすり合わせる。
  • 手順3
    こすり合わせていると、白っぽい泡のような液体が切り口ににじんでくる。
  • 手順4
    にじんできた液体を洗い流してからきゅうりを調理する。
  •  

板ずり

  • 手順1
    きゅうりを水で洗う。
  • 手順2
    きゅうりをまな板の上に置き、塩を小さじに半分ほど振りかける。
  • 塩を振ったきゅうりを、両手でゴロゴロ転がす。
  • 手順4
    塩気を水で洗い流してから料理に使う。
  •  

きゅうりのアク取りまとめ

  • きゅうりのアクの正体は、果皮やその近くに含まれるククルビタシンや蟻酸。
  • 旬である夏のきゅうりはアクが少ない。
  • きゅうりは昔はアクが多く、苦くてまずいと言われていた。
  • きゅうりのあくは、ヘタ近くを切り落として切り口をこすり合わせる、板ずりするなどの方法で取ることができる。

きゅうりは、もともとはアクの強い野菜でした。

今でこそ、アクの少ない食べやすい野菜として年齢を問わず、幅広く愛されていますが、旬の時期以外だとわずかながらアクを感じることもあります。

簡単な処理できゅうりはよりおいしくなるので、ぜひ試してみてください。

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