生姜を食べ過ぎると胃痛や下痢、気持ち悪い気分になるなどの症状が出ることがあります。
生姜を食べ過ぎないように一日の適量を知り、生姜の栄養や効能を効果的に取りいれましょう。
生姜の保存方法もご紹介するので参考にしてください。
生姜は昔から薬の原料に使われるほど、消化促進効果や血行促進による発熱効果の高い食材です。
上手に食事に取り入れて、生き生きとした健康な体を手に入れましょう。
Contents
生姜を食べ過ぎるとどうなる?
生姜は「香りと辛み成分」が特徴的で、ジンゲロール、ジンゲロン、ショウガオールという成分が含まれています。
適量を取れば消化不良、嘔吐、下痢、胃けいれん、他に術後の吐き気、嘔吐、つわりに対して効果があり、食欲増進効果や発熱効果もあるため病院で薬として処方されることもあります。
その他の栄養成分は食物繊維が多く含まれています。
薬味程度に使うのであれば食事だけで食べ過ぎることはまれですが、サプリメント、乾燥生姜の場合、凝縮されているため思っているよりも摂取し過ぎる可能性があります。
生姜は少量で効果が高い食材ですが、食べ過ぎると体への刺激が強すぎて様々な症状を起こします。
また、妊娠・授乳中の方、小さなお子様への安全性は完全に確認されていないため食べ過ぎには注意が必要です。
〇 参考 :
独立行政法人 国立健康・栄養研究所 「健康食品」の安全性・有効性情報
https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/detail715.html#2
生姜を食べ過ぎるとどうなるのか一つずつ見ていきましょう。
下痢
生姜には食物繊維が多く含まれるため、食べ過ぎると消化器官に影響がでることがあります。
適量の食物繊維は腸内環境を整えてくれますが、腸への刺激に敏感な人(過敏性腸症候群の方など)の場合は下痢を引き起こしてしまう場合があります。
腸の粘膜の一部が刺激されて、大腸のぜん動運動が活発になりすぎてしまい、水分を吸収しきれずに腸の中を通り過ぎることで下痢になります。
胃痛
生姜の成分は適量を取れば胃を健康にし消化を助けてくれますが、刺激が強いため食べ過ぎると食道や胃の表面の粘膜を傷める原因になります。
普段から胃痛を感じやすい方や、口や喉に痛みがある場合は症状を悪化させる可能性があるため、特に空腹時の摂りすぎには注意しましょう。
不眠
生の生姜は体を冷やす効果があり、風邪で熱が出始めたころに食べると効果的ですが、冷え性の方が食べると体を冷やし過ぎてしまうことがあります。
体が冷えて眠れない原因の一つになるかもしれません。
逆に、生姜を温めて摂取すると体を温める効果があるため、寝る前にすりおろした生姜や粉生姜をお湯に溶かして飲むと体が温まりぐっすり眠れます。
体臭
生姜はニンニクと異なり、食べ過ぎて体臭が発生することはありません。
ニンニクのアリインという物質が体内でアリシンに変わり全身をめぐることで体臭の原因になりますが、生姜のジンゲロン・ジンゲロール・ショウガオールには体内でにおいの原因物質になることはありません。
安心して食べてください。
気持ち悪い
生姜は辛み成分が多く含まれており、食べ過ぎると消化管の粘膜を強く刺激して気持ちが悪くなることがあります。胸やけや胃もたれになる場合もあります。
また、生姜をサプリメントなどで大量に摂取した場合、気持ち悪さや動悸を感じたという例も報告されています。
大量に摂取した場合は体の変化に注意を払い、異変があれば医療機関を受診しましょう。
腹痛
食物繊維はお腹をきれいにしてくれる作用がありますが、食べ過ぎると発生したガスがお腹に溜まってしまうことが原因で腹痛を起こすことがあります。
小腸には繊維を分解する酵素がないため、食物繊維はそのまま大腸へ送られます。
大量に食物繊維を食べると大腸の中の腸内細菌の働きが活発になり、処理しきれない食物繊維が急激に増えて発酵するため、腸内にガスがたまってしまいます。
ガスがたまると、お腹が張る、痛む、おならが出やすくなります。
辛み成分が含まれている生姜を食べ過ぎることで、胃や腸を刺激して働きが強くなり、腹痛を感じる場合もあります。
生姜を食べ過ぎた後の対処法
温かいお湯を飲んでリラックス
可能であれば、楽な姿勢でくつろぎ安静にし、お腹が冷えたり、腸の中の水分が不足しないように温かいお湯を少しずつ飲みましょう。
また、リラックスすることで副交感神経が働き、消化を促します。
その後の食事は消化にいいものを食べる
胃腸に負担をかけないように、その後の食事は食物繊維や刺激物の少ない消化に良いものをよく噛んで食べましょう。
薬を飲む
腹痛や下痢になってしまった場合は、薬を飲みましょう。
悪玉菌の増殖を抑え、腸内フローラのバランスを整えることでガスが発生するのを防いで腹痛を予防します。
乳酸菌配合の薬や整腸剤が適しています。胃痛を感じる場合は胃の粘膜を保護してくれる成分のある薬を選びましょう。
生姜の一日の適量
生姜の1日の適量は
- スライスで6~7枚
- 重さ10g
- 小さじ1杯
冷え性予防に摂取する目安も、生の生姜で1日10gまでです。
乾燥生姜で3gまでにしましょう。
生姜のあたため効果は3時間ほど続きます。
そのため、冷え性予防には1日の目安量を数回に分けて摂り入れ、毎日継続することが大事です。
生姜の栄養と効能
生姜の栄養と効能の特徴は「香りと辛み成分」にあり、生姜3大成分と言われる、ジンゲロール、ジンゲロン、ショウガオールです。
多く含まれるのは食物繊維、カリウムです。マンガン、ビタミンB1、B2、B6、C、E、カルシウム、マグネシウムなども含まれますが、一度に食べる量が少ないため、栄養として体に取り込まれる量はごくわずかです。
食物繊維
腸を刺激して排便をスムーズにし、腸内環境を整える。
また、血糖値の上昇を防ぎ、コレステロールの吸収を抑えることで、糖尿病や脂質異常症などの生活習慣病予防に役立つ。
カリウム
ナトリウムとバランスをとって、体内の水分量を調節する。
マンガン
骨代謝、糖や脂質の代謝、運動機能、皮膚代謝に役立つ。
また、様々な酵素の活性化に関わり、酵素の構成成分でもある。
ジンゲロール
生の生姜の辛さの成分。
抗酸化作用がありアンチエイジング効果が期待でき、免疫力を高める作用、殺菌作用、胃腸の調子の改善や風邪予防に効果がある。
また、血管を拡張させ、血流が良くなり手足を温め、肩こりや頭痛を改善する。
じっくり加熱するとショウガオールに変化する。
ジンゲロン
胃液の分泌を高めて消化促進したり、血行を良くする。
ショウガオール
胃腸を刺激して血流を良くし、からだを芯から温めてくれる。
乾燥生姜・加熱した生姜に多く含まれる辛み成分。
強力な殺菌、抗酸化作用を持ち美容効果もある。じっくり加熱するほど増加する。
生姜の保存方法
生姜の保存方法は野菜のおうちのこちらの記事を参考にしてください。
生姜の保存方法|冷凍・冷蔵・保存期間と保存食レシピ!長期日持ちは酢や焼酎まとめ
生姜には体を温める作用や抗酸化作用があり積極的にとりたい食品ですが、食べ過ぎると刺激が強すぎて胃痛や腹痛などを引き起こしてしまいます。
少量で強い効果をもたらしてくれる食品なので、継続して少しずつ食べると無理なく体の健康を守ることができます。
少量をコツコツと楽しみながら、おいしい料理や温かいドリンクなどに取り入れて、元気に毎日を過ごしてくださいね。
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