かぼちゃの皮むきはなかなか力がいってたいへんですよね。
大型の野菜で、皮が硬く、ころんとした形をしているので、包丁が硬い皮に入らず、切りにくかったり、刃が滑ってヒヤッとすることも。
今回はかぼちゃの皮むきのコツをご紹介します。コツをおさえれば皮むきがぐっと楽になります。
包丁でむくだけでなくレンジを使ってむきやすくする方法もありますよ。
かぼちゃの煮物の時には皮はどうしたらいいのかや、皮が硬い原因、皮が柔らかい種類のかぼちゃ、硬い種類のかぼちゃなど、いろいろな角度から解説します。
かぼちゃの皮は硬くてガンコな厄介者のように思われがちですが、栄養満点で健康パワーにあふれた部分でもあります。
皮むきの攻略方法を知ってかぼちゃの皮と上手に付き合うことで、より健康的な食生活を目指しましょう。
Contents
かぼちゃの皮むきのコツ
かぼちゃが切りにくい、かぼちゃの皮をむきにくいのは、かぼちゃが大きくて、かたくて、ときに安定の悪い野菜であるためです。
かぼちゃをカットするときには、かぼちゃが滑らないように布巾などをしいて安定をよくして取り掛かりましょう。
かたい時は、電子レンジで少し加熱すると切りやすくなります。
皮をむくときの最大のコツは、ある程度小さくしてから皮をむくようにすることです。
小さくすることでより安全に作業でき、皮がむきやすくなります。
また、かぼちゃの皮は栄養満点。むいた皮も捨てることなく、上手に料理して食べてくださいね。
かぼちゃの皮のレシピはこちらの記事もご覧ください。
かぼちゃの皮レシピ!スープやきんぴらで簡単調理煮物に皮むきは必要?
かぼちゃの煮物をするときの皮ですが、栄養面から考えるとむかない方がよいです。
皮や、皮のすぐ下の部分の実には、もっと中の方の実よりもたくさんのβカロテンが含まれているからです。
家庭でかぼちゃを料理するなら、皮ごとほっくりかぼちゃを煮て、効率よくかぼちゃの栄養を体に取り入れるといいですね。
しかし、皮をむくことにもメリットはあります。
まずは、見た目がよくなるということ。
料亭のかぼちゃの煮物は、皮をむいて面取りをしてあります。
煮崩れが少なく、見た目よく仕上がります。
そして、かたい皮が外されていることで口当たりよく食べることもできます。
さらに、皮を外すことで味がしみこみやすくなるということもあげられます。
かぼちゃを煮るときは皮は外さないことを原則と心得て、特に見た目よく仕上げたいときや柔らかく仕上げたいときは皮を外すこともあり、と覚えておきましょう。
部分的に皮をむくのもいいですね。
かぼちゃの皮むきのコツ レンジの方法
かぼちゃの皮は、電子レンジを使うことでむきやすくなります。
- かぼちゃのワタをとり、一口大にカットする
- さっと水でかぼちゃの表面を塗らす
- 耐熱容器にかぼちゃをいれ、ふわっとラップをかけて電子レンジで1~2分加熱する
- かぼちゃの粗熱が取れたら、皮と実の間にスプーンを差し込むと、するっと皮が外れます。
加熱時間は、様子を見ながら追加するなど調整してください。
そもそもかぼちゃをカットする時点でかぼちゃが硬くて切りにくい時は、大きいままレンジで1~2分加熱します。
火を通すことが目的ではないので、ホクホクになるまで加熱しないように気を付けてくださいね。
電子レンジで加熱したかぼちゃは、生のかぼちゃよりも切りやすくなります。
大きいままかぼちゃを電子レンジにかけて加熱し、カットして半分は使う、半分は保存するといった場合は、レンジにかけたかぼちゃは保存性が生より劣りますので、その点も気を付けてください。
かぼちゃの皮むきのコツ 包丁の方法
包丁でかぼちゃの皮をむくときは、一口大にまでカットしてしまうとかえって手間がかかりますので、ある程度の大きさまでカットしてから行います。
- かぼちゃを6~8等分のくしがたにカットします。
- 切り口を下、皮が横になるようにかぼちゃを置き、包丁で皮を削ぎ落していきます。
かぼちゃの皮が硬い原因と種類
かぼちゃは、西洋かぼちゃ、日本かぼちゃ、ペポカボチャなどの種類があります。
いわゆるかぼちゃとして一般的にイメージされるのは、西洋かぼちゃや日本かぼちゃで、もっとも多く流通しているのは西洋かぼちゃです。
西洋かぼちゃは、日本かぼちゃに比べると表面に凹凸が少なく、加熱するとホクホクとした食感で、甘みが強いという特徴があります。
日本かぼちゃは、表面がデコボコしたものが多く、果肉はねっとりとしており、味はあっさりとしています。
かぼちゃの皮が硬い原因
かぼちゃの皮が硬いのは、収穫して日数がたつと、皮から水分が抜けてくるためです。
かぼちゃは、熟するにつれ、皮が硬くなっていきます。
そして、収穫後、しばらく保存していると水分が抜けてきて皮が硬くなります。
かぼちゃは、乾燥して水分が抜けたころの方が味が凝縮されて甘くなり、果肉もほどよくほっくりしてきます。
かぼちゃは、とれたて新鮮がいちばんおいしいというわけではなく、茎の切り口がコルク状に乾燥したものを選ぶ方がよいくらいです。
乾燥している分、皮は水分が失われて硬くなってしまうのですね。
日本で一番多く流通しているかぼちゃの種類は、西洋かぼちゃの、黒皮栗かぼちゃのなかまです。
このかぼちゃも、収穫して保存しているうちに皮が硬くなっていくのです。
同じ店で、毎回同じかぼちゃを買っているつもりなのに、皮の硬さにバラツキを感じるというときは、収穫されてから調理される日までの日数に違いが生じていることが考えられます。
また、皮が硬いということは、保存性がいいということでもあります。
やわらかい皮のかぼちゃよりも、硬くて分厚い皮のかぼちゃの方が長持ちさせることができるので、あえて皮が硬くなるよう品種改良されたかぼちゃもあります。
以下の項目では、皮の硬さ・やわらかさに注目して、かぼちゃの種類をいくつかご紹介します。
皮が柔らかいかぼちゃ
打木赤皮甘栗かぼちゃ(うつぎあかがわあまぐりかぼちゃ)
西洋かぼちゃの系統ですが、加賀伝統野菜として認定されています。
昭和初期から金沢市で作られはじめ、戦後に品種として発表されました。
皮が比較的柔らかくて薄いこと、果皮が鮮やかなオレンジ色をしているところに特徴があります。
皮ごとポタージュにしても、鮮やかなオレンジ色が美しいスープです。
宿儺かぼちゃ(すくなかぼちゃ)
岐阜県の高山市や飛騨市などで、自家用野菜として長く作られてきた日本かぼちゃの一種です。特産品として2001年に品種として発表されました。
見た目はヘチマのような長細い形ですが、果肉は繊細でなめらか、上品な甘みを持ち、果皮が柔らかくて調理しやすいという特徴があります。
すくなかぼちゃをシンプルにいただくレシピです。
このレシピは高山市が発信しており、地元でも人気の給食メニューだということです。
コリンキー
コリンキーは種苗会社が開発したかぼちゃで、打木赤皮甘栗かぼちゃの流れを汲むかぼちゃです。
未熟なうちに収穫するかぼちゃです。
コリンキーの未熟果は皮が柔らかく、生で食べることができます。
意外な組み合わせですが、さっぱりとおいしく、色目の鮮やかなサラダです。
皮が硬いかぼちゃ
白皮栗かぼちゃ
白皮栗かぼちゃは、果皮が分厚く硬いけれども、その分保存性がよい西洋かぼちゃです。
保存しているうちに水分が抜け、ホクホクした食感や甘みが増すという特徴があります。
おもな産地は北海道など寒冷な土地で、8~9月ころに収穫され、年が明けるころまで保存できるとされます。
伯爵かぼちゃや雪化粧といった品種があります。
甘みの強い雪化粧かぼちゃの魅力を引き出したレシピです。
まさかりかぼちゃ
果皮がとにかくかたいことが最大の特徴のかぼちゃです。
包丁ではとても切ることができず、まさかりで割って食べていたことからこの名があります。
北海道で昔から作られていたのですが、まさかりを使わなくても食べられるかぼちゃの普及により、絶滅寸前でしたが、生産者さんたちの熱意によってよみがえりつつあります。
生産者さんによると、まさかりかぼちゃを割るには、まさかりを使う他、ビニール袋に入れてアスファルトに叩きつけるというとてもワイルドな方法が紹介されています。
まとめ
かぼちゃの皮をむくときは、電子レンジで加熱して外しやすくする、ある程度の大きさにカットして包丁で削ぎ落すことでやりやすくなります。
しかし、かぼちゃの皮や皮のすぐそばの実には栄養が多く含まれているので、煮物であれば皮ごと煮る、皮を外す場合でも、皮で別の料理を作るなどして、皮も積極的に食生活に取り入れていきましょう。
かぼちゃの皮が硬いというのは、よく熟している証拠であり、収穫後保存されることでさらに乾燥して硬くなります。
しかし、皮が硬いというのは悪いことではなく、乾燥して皮が硬いかぼちゃの方が味はよくなっているのです。
品種によっては皮が柔らかくて薄いかぼちゃもありますし、硬くて分厚い皮を持ち、数カ月に渡って保存がきくかぼちゃもあります。
かぼちゃの皮の扱い方や、栄養について正しく知って、残すところなくかぼちゃを食べてくださいね。
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