じゃがいもの毒を食べてしまった?症状や対処法・毒抜き方法をわかりやすく解説!

じゃがいもの芽に毒素あることを知っている人は多いでしょう。

ソラニンという名前の毒素です。

芽の毒が有名ですが、緑色のじゃがいもにも毒があります。

毒があることは知っていても、味の変化や症状など、詳しくは知らないという方も多いと思います。

水に溶けだすのか、加熱で処理できるのか、毒抜き方法や、妊婦さんや赤ちゃんへの影響など、今回の記事ではじゃがいもの毒に関する疑問に答えていきます。

見分け方も知っておくことが大切です。

家庭に常備しているという方が多く、子供も大好きなじゃが芋。

安全なじゃがいもを選ぶために、しっかりと学んでいきましょう。

じゃがいもの毒の症状は?

じゃがいもの毒を食べてしまったとき、いつどんな症状が出るのか、その対処法を解説します。

じゃがいもの毒を摂取したら症状は?

まず気になるのは症状ですよね。

じゃがいもの毒を食べると、以下のような症状が表れます。

  • 吐き気、嘔吐
  • 腹痛、下痢
  • めまい
  • 呼吸困難
  • 意識障害
一般的な食中毒と似たような、嘔吐や下痢の症状以外にも、呼吸が苦しくなったり、重症の場合は気を失ってしまうこともあります。

日頃から良く食べるじゃがいもですが、その毒はかなり危険なことがわかりますね。

じゃがいもの毒を摂取したときの潜伏期間や出てからの時間は?

じゃがいもの毒を食べてしまったとき、症状が表れるのは食後30分~半日経ってからです。

食べた直後に出るわけではありません。

もし、毒を食べてしまったかも・・と心配なときはその日1日は自分の体調に気を付けながら過ごす方が良いでしょう。

毒はほとんどが便と一緒に排出され、1日~2日で症状は治まります。

食べてから4時間以内に病院へ行けば、胃の中の毒素を洗い流したり、毒を排出する薬を使って処置してくれます。

じゃがいもの毒は赤ちゃんや妊婦に影響出る?

妊娠中にじゃがいもの毒を食べてしまうと赤ちゃんに影響はないか心配になると思います。

もし、じゃがいもの毒を食べて嘔吐や下痢などの中毒症状が出てしまっても、お腹の赤ちゃんに影響はないと言われています。

母乳に移行することもないので、たとえ授乳中であっても心配はありません。

ですが、お母さんの健康が一番ですので、食べる時は芽や緑の部分を必ず取り除いてから食べてくださいね。

小さな子供は、大人が中毒を起こす量よりも少ない量で中毒を起こしてしまいます。

離乳食でも食べられるじゃが芋ですから、赤ちゃんに食べさせるときは特に注意して、芽や緑の部分を取り除いてあげましょう。

じゃがいもの毒を食べてしまったときの対処法は?

じゃがいもの毒を多く含む芽や緑の部分を食べてしまったらどうすればいいのか、確認しておきましょう。

自分の体調を確認する

吐き気、嘔吐、下痢などがないか、体調を確認します。

下痢止めは飲まない

毒を食べて下痢の症状が出ても、下痢止めは飲んではいけません。

便と一緒に毒を体の外へ排出するからです。

病院へ行く

毒を食べてから症状が出るまで4時間以内なら病院へ受診することを勧めます。

胃の中を洗浄したり、毒を排出する薬を使って処置してくれます。

水分補給

下痢の症状があれば、体の水分も一緒に出てしまいます。

脱水にならないように水分はしっかり摂るようにしましょう。

じゃがいもの毒は便と一緒に体の外へ排出されます。

毒が完全に排出できれば自然と治まりますが、重症の場合は意識障害や呼吸困難などの症状もあり危険なこともあります。

じゃがいもの毒で中毒症状が出た場合は早めに病院に受診する方が良いでしょう。

じゃがいもの毒素とは?

じゃがいもの毒素について詳しく解説していきます。

じゃがいもに含まれている毒は、ソラニン、チャコニンと言い、じゃが芋の芽や皮が緑色になった部分に含まれています。

それぞれの部分について、説明していきましょう。

じゃがいもの芽の毒素とは?

じゃがいもの芽に毒が含まれているというのは、一般的にも良く言われていますね。

実際に、芽に最も多くのソラニン、チャコニンが含まれていて、200~400mgも含まれていると言われています。

じゃがいもの緑色の皮の毒素とは?

時々、じゃがいもの一部が緑色になっているものがあると思います。

その緑色の部分にソラニン、チャコニンが含まれています。

じゃがいもに日光(紫外線)が当たると緑色になって有毒化してしまうのです。

地中の浅い所で育ったものや、直射日光の当たる場所で保存したものなどが緑化し、有毒化します。

含有量は100g当たり100mg以上です。

じゃがいもの毒素の致死量は?

じゃがいもの毒素ソラニン、チャコニンは摂りすぎると重度の中毒症状を引き起こし、最悪の場合は死に至ります。

致死量は体重1kg当たり5mgと言われており、体重50kgの人が250mgのソラニン、チャコニンを摂ると死んでしまう計算です。

子供は、大人の10分の1の量で中毒症状を引き起こしてしまいます。

そのため、少ない量で死に至る可能性もあるため、芽や緑の皮部分は必ず取り除く必要があります。

じゃがいもの毒素の味はある?

じゃがいもの毒であるソラニン、チャコニンはグルコアルカロイドと言って、食べるとえぐ味として感じます。

じゃがいもを食べて、苦い、渋い、舌がピリピリすると感じた場合は、飲み込まずにすぐ吐き出してください。

通常のじゃが芋はホクホク食感で、品種によっては甘みを感じるものもありますよね。

毒がないのに苦味や渋みを感じるじゃが芋はありませんので、すぐにわかると思います。

じゃがいもの毒素は溶けだす?

ソラニンやチャコニンは水溶性なので、茹でると少しだけ溶けだします。

じゃがいもの毒が気になる場合は蒸したり焼いたりするよりも、水にさらしたり、茹で調理の方がオススメです。

ですが、完全に溶け出るわけではありません。

芽や緑の部分を取り除いてから茹でるようにすればより効果的に、安全に食べられます。

じゃがいもの毒が小さいと大丈夫?

じゃがいもには、平均して100g当たり7.5mgのソラニン、チャコニンが含まれています。

未熟で小さいじゃがいもには含まれるソラニン、チャコニンの濃度が高くなることがあると報告されています。

実際、家庭菜園や学校の農園で栽培、収穫した小さいじゃがいもを食べて中毒を起こしたという事例もあります。

気軽に育てられるじゃがいもなので、家庭菜園でじゃが芋を栽培している方も多いと思いますが、大きく育ててから収穫しましょう。

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じゃがいもの毒の見分け方は?

  • 芽が出ているもの
  • 皮が緑色になっているもの
  • 未熟で小さいもの
は、じゃがいもの毒であるソラニン、チャコニンが含まれているので、食べないようにするか、芽や緑部分を取り除いてから食べましょう。

スーパーで売られているじゃがいもは芽が出にくくなるように処理を施してあるものがほとんどで、売り場で芽が出ているじゃがいもを見ることはありません。

家庭で、保存期間が長くなると芽が出たり、直射日光が当たる場所で保存していると皮が緑化してきますので、保存期間と保存場所には注意してください。

芽が出ていたり、皮が緑でも、その部分を取り除けば食べられます。

出ている芽が多かったり、緑の範囲が大きければ食べない方が良いですが、一部分だけという場合は取り除いてから食べるなら問題ありません。

じゃがいもの毒抜き方法は?加熱すると良い?

ソラニン、チャコニンは水溶性で水には溶けますが、熱には強い性質があります。

加熱しても毒は消えないのです。

ソラニン、チャコニンが分解される温度は270℃以上で、揚げ物にしたとしても、加熱だけで毒を分解することはできないと言えます。

じゃがいもの毒抜き方法をまとめてみましょう。

  • 芽は完全に取り除く。芽の周りの実も一緒にくり抜く。
  • 皮の緑の部分は完全に取り除く。
  • 緑色をしていなくても皮はなるべく剥く。
  • 芽、皮を剥いたじゃが芋を水にさらす。
残念ながら加熱では毒は消えないので、じゃが芋の毒を食べないようにするためには、徹底的に芽や緑の部分を取り除くことが大切です。

カレーや肉じゃが、フライドポテト、ポテトサラダ。

じゃがいもを使った料理は日常的に食べられていますよね。

身近な食材であるじゃがいもも、一歩間違えれば毒を持った危険な食材になってしまいます。

じゃがいものどこに毒があるのか、見極め方や取り除く方法をしっかりと知っておきましょう。

じゃがいもの毒を食べないようにするには、芽や緑の部分を完全に取り除くしか方法はありませんが、方法を知っていれば怖くないですよね。

しっかりと下処理をしてから調理して、安心してじゃが芋料理を楽しんでください。

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