春菊を食べすぎてしまうとどんな症状が表れるのか、ご存知の方は少ないでしょう。
一般的には、食べ物を食べすぎると下痢や胃もたれなどの症状が表れますが、春菊でも同じような症状が出るのか、食べすぎることで何か危険があるのか気になりますよね。
今回の記事では、春菊を食べすぎた時の症状と対処法について解説していきます。
春菊はゴマ和えにしたり鍋に入れたり、独特な香りが美味しい野菜で、ついつい箸が止まらなくなる、という経験がある方もいるかもしれませんね。
1日にどれくらい食べていいのか、適量についても解説しますので、参考にしてください。
春菊を食べすぎると危険?
春菊を食べすぎた時の危険性についてまずはお話していきます。
残留農薬
春菊はお浸しや鍋の具、炒め物などで食べることが多いですが、新鮮なものは生でも食べられます。
しかし、葉の形が細かくギザギザしているため、しっかり洗わないと葉に付いていた農薬が残ってしまう可能性があるのです。
出荷される段階で人体に影響がない量になるものの、食べすぎると体内に蓄積されて健康障害が出ないとも言い切れません。
薬との相性
春菊にはビタミンKというビタミンが豊富に含まれています。
血を固める物質の成分として、出血を止めるためにとても重要な栄養素です。
しかし、血栓予防のためにワーファリンという薬を服用している場合はビタミンKの摂りすぎは禁物です。
ワーファリンは血液が固まるのを防ぐ薬です。
血液を固める手助けをする成分と、固まるのを防ぐ成分では、作用が相反しているため、薬の服用とビタミンKの摂取には十分な注意が必要になります。
医師や薬剤師の指導を受けましょう。
アレルギー
症例は多くはありませんが、春菊でも食物アレルギーを引き起こす場合があります。
食後30分以内に、蕁麻疹や下痢、嘔吐などの症状が出た場合はアレルギーの可能性があるため、すぐに医師に相談してください。
春菊を食べすぎたときに考えられる危険性です。
サラダにするときは葉先までしっかり水洗いすること、服用している薬との相性については自己判断せずに専門家に相談することで、危険を回避できます。
春菊を食べすぎると下痢?
春菊には、他の野菜と同じように食物繊維が含まれています。
食物繊維は、適量を摂取すれば、腸内環境を整えて便秘を改善したり、免疫機能の向上に役立つなど、とても有益な栄養素ですが、摂りすぎると腸への刺激が強すぎて下痢を引き起こしてしまいます。
つまり、春菊を食べすぎると食物繊維の摂りすぎが原因で下痢になってしまう可能性があります。
食物繊維含有量(生のもの100g当たり)
春菊 | ごぼう |
3.2g | 5.7g |
食物繊維が豊富と言われるごぼうと比べると含有量は少ないですが、それでも食べすぎてしまうとあっという間に摂取量は増えてしまいます。
春菊を食べすぎると胃もたれや腹痛?
春菊を食べすぎて下痢になった場合は、もちろん腹痛も伴います。
また、一般的に食べ物を食べすぎると胃もたれの症状がでますよね。
胃もたれは、胃に食べ物が大量に送り込まれることで消化が追いつかず、重く感じたり腹部の不快感として表れる症状です。
春菊の食べすぎでは、胃もたれはあまり起こらないと考えられます。
理由は、春菊に含まれる香り成分です。
春菊の独特な香りには食欲増進、消化促進、胃もたれ解消などの作用があるのです。
春菊を使った料理を多めに食べても、胃もたれは起こしにくいと言えるでしょう。
春菊を食べれば胃もたれにならないという訳ではありません。
春菊に胃もたれ解消効果があるとはいえ、お酒を大量に飲んだり、揚げ物ばかり食べてしまっては意味がありませんので注意しましょう。
春菊を食べすぎた時の対処法
春菊を食べすぎてしまった場合に注意するべき点は、
- 普段の服薬状況
- 下痢などの胃腸症状
血栓予防のために、ワーファリンを服用している場合
ワーファリンは血液が固まるのを防ぐ薬ですが、春菊を食べすぎるとビタミンKの作用で薬の効能を抑えてしまう可能性があります。
食べすぎてしまったと感じたなら、主治医か薬剤師に相談してください。
下痢など、胃腸症状が表れた場合
- 消化の良い食事を食べる。
- 脱水予防のため、水分をしっかり摂る。
- 腹痛や下痢が収まらない場合は、下痢止め薬を服用する。
- お腹を温める。
胃腸症状は自然と治まりますが、痛みが強かったり下痢が治まらない場合はアレルギーの可能性もあるので医師に相談するのも良いでしょう。
春菊を食べすぎない1日の適量は?
春菊をお浸しにする場合、1人分の分量は生のもので60~80g程度です。
春菊の1日の適量は、多くても100gまでが良いでしょう。
春菊100g当たりの栄養
カロリー | 22Kcal |
タンパク質 | 2.3g |
脂質 | 0.3g |
カロテン | 4500μg |
ビタミンC | 19mg |
ビタミンK | 250mg |
カルシウム | 120mg |
鉄 | 1.7mg |
食物繊維 | 3.2g |
春菊100gは1束分くらいです。
適量をわかっていれば、食べすぎの目安もわかりますね。
まとめ
春菊は、含まれている香り成分が食欲を増進するとともに消化を促進する作用を持つため、食べすぎても胃もたれにはなりにくいものの、食物繊維を摂りすぎることによる下痢や、薬との食べ合わせの問題があることがわかりました。
春菊はカルシウムや鉄などのミネラル類も豊富で、野菜の中でもトップクラスの栄養豊富な野菜です。
1日の適量100gを意識し、食べすぎないように注意しながら、美味しく食べましょう。
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