菊座かぼちゃの特徴や旬の時期!味は甘さ控えめしっとり系

菊座かぼちゃという名前はあまり聞きなれないかぼちゃがあります。

どんな特徴を持ったかぼちゃなのか、味や産地が気になりますよね。

そこで今回は、菊座かぼちゃの特徴や旬の時期、カロリーや栄養についてご紹介します。

菊座かぼちゃは、日本かぼちゃの一つです。

最近は西洋かぼちゃが主流であまり日本かぼちゃは見られなくなってきました。

この記事では、手に入りづらくなってきている菊座かぼちゃの価格も調べています。

お店で見つけられないなら自分で栽培してみようという方のためにも、育て方についても書いていきます。

また、収穫後料理する時の切り方や食べ方、アレンジレシピについてもご紹介します。

貴重になりつつある菊座かぼちゃの魅力を学んでいきましょう。

菊座かぼちゃの特徴

真横に切った輪切りの断面が菊の花の形に見えることから菊座かぼちゃと呼ばれています。

収穫時の緑色の皮が追熟していくとオレンジ色に変化し、さらに熟しきった頃には表面が白く粉がついたようになるのが特徴です。

読み方・別名 きくざかぼちゃ・内藤かぼちゃ、角筈かぼちゃ、淀橋かぼちゃ
旬の時期 7月~10月
産地 東京
食べ方 煮物、スープ、スイーツ(プリン)
味について しっとり、甘さ控えめ

菊座かぼちゃには、内藤かぼちゃと呼ばれるものもあります。

信州の高遠藩主である内藤家の屋敷が現在の新宿御苑のあたりにあり、そこで作られていたことから内藤かぼちゃと呼ばれています。

当時、内藤かぼちゃは宿場の名物で、徐々に周辺の農家へも伝えられていきました。

産地として内藤新宿から角筈や淀橋へと広がっていったことから、「角筈かぼちゃ」や「淀橋かぼちゃ」とも呼ばれることもあります。

内藤かぼちゃは、現在では東京で伝統的に生産されてきた野菜(固定種)として東京伝統野菜や江戸東京野菜と言われています。

菊座かぼちゃの味や食感

もともと甘みの少ない菊座かぼちゃですが、貯蔵し追熟するとやや甘くなります。

また、食感もしっとりからねっとりへ変化します。

収穫直後の菊座かぼちゃの皮の色は緑色ですが、貯蔵するとオレンジ色に変化します。

オレンジ色に変わった頃が追熟の完了時期で、おいしくなったサインです。

他のかぼちゃに比べて皮の色でおいしい時期がわかるのは便利ですね。

菊座かぼちゃの産地

菊座かぼちゃは産地と呼ぶほど作られていません。

産地について調べてみましたが、ほとんど生産されていないため産地と呼ぶほどの場所はありませんでした。

内藤かぼちゃのように東京で作られるものや菊座かぼちゃよりやや小ぶりの小菊かぼちゃは、会津や石川、福井などで作られています。

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菊座かぼちゃの旬の時期

菊座かぼちゃの旬は、7月~10月頃です。

菊座かぼちゃが分類される日本かぼちゃは、ハウス栽培と露地栽培を行うことで6月中旬から収穫できます。

日本かぼちゃも一般的に2週間~1ヶ月程貯蔵し追熟するので、おいしくいただく旬の時期は早くて7月頃からになります。

また、日本かぼちゃは一般的に寒さに弱く、貯蔵性はないので、収穫が終わりを迎える10月~11月頃までしか食べることはできません。

菊座かぼちゃの形や中身の色

菊座かぼちゃは、深い溝が縦に入って凸凹とした見た目のかぼちゃです。

真横に切った輪切りの断面は菊の花の形に見えることから菊座かぼちゃという名前が付けられています。

大きさは、直径約15cmで重さは800g~1㎏くらいです。

皮の色は、収穫後は緑色ですが、追熟していくとオレンジ色に変化していきます。

さらに熟しきった頃には表面が白く粉がついたようになります。

中身の色は、普通のかぼちゃと同じ黄色で均一に肉厚です。

菊座かぼちゃのカロリー

日本かぼちゃの一つである菊座かぼちゃは、味や食感が一般的な日本かぼちゃと同じなのでカロリーも同じくらいだと考えられます。

100gあたり 菊座かぼちゃ 日本かぼちゃ 一般的な西洋かぼちゃ
エネルギー 49kcal 49kcal 91kcal

菊座かぼちゃの正確なカロリーはわかりませんでしたが、水分量の多いしっとりとした食感や甘さ控えめであることから日本かぼちゃの特徴と同じなのでカロリーも日本かぼちゃに近いです。

日本かぼちゃのカロリーは、西洋かぼちゃに比べるとかなり低いので多少食べ過ぎても心配しなくてすみそうですね。

菊座かぼちゃの栄養

菊座かぼちゃの栄養は、カリウムと食物繊維です。

カリウム 体内の水分量を調節し、むくみを改善したり、高血圧の予防になります。
食物繊維 水溶性、不溶性どちらの食物繊維も含まれているため、便秘解消に効果的です。

菊座かぼちゃの特有の栄養成分の情報はありませんでしたが、一般的な日本かぼちゃの栄養はカリウムと食物繊維です。

かぼちゃとの栄養と言えばカロテンが真っ先に浮かびますが、日本かぼちゃは西洋かぼちゃの1/5~1/6ほどしかカロテンが含まれていません。

また、日本かぼちゃはでんぷんである炭水化物も少ないです。

でんぷんが糖に変わると甘くなるので、菊座かぼちゃもでんぷんが少ないから甘さも控えめですね。

菊座かぼちゃの切り方

菊座かぼちゃの切り方は、一般的なかぼちゃの切り方と同じですが、輪切りにすると菊座かぼちゃの特徴を活かした見た目に仕上がります。

日本かぼちゃは見た目からは凹凸があり固そうですが、西洋かぼちゃに比べて皮が柔らかいので比較的切りやすいです。

菊座かぼちゃの育て方・栽培方法と収穫時期

菊座かぼちゃは、ハウス栽培、露地栽培が可能です。

栽培の時期をずらすことで全国での栽培可能ですが、今回は内藤かぼちゃが作られている東京での栽培時期に合わせて育て方をご紹介します。

4月 種まき・育苗 発芽温度は25~30℃。1週間程で発芽し、本葉が3~4枚になるまでポットで育てる。
5月 定植 種まきから約1ヶ月後、畑に植え替えます。
6月 整枝 本葉が5枚になった時に親づるの先端を切ります。小づるのみを3~4本伸ばして小づるに実をつけます。
7月~ 着果・成熟 花が咲いてきたら受粉させます。ミツバチが飛んでいれば自然に受粉も可能ですが、晴れた日の朝に人工授粉させることもできます。受粉後1週間で大人のにぎりこぶしくらいの大きさになります。
8月中旬~ 収穫・追熟 通常、開花から20~35日程で成熟し、収穫時期になります。果実の色が少しあせてきて白い粉をふき始めたら収穫します。2週間~1ヶ月ほど貯蔵させ追熟します。

 

菊座かぼちゃの収穫時期

菊座かぼちゃの収穫時期は、6月中旬~10月頃です。

菊座かぼちゃは、温かい地域でのハウス栽培で6月中旬から収穫が始まります。

露地栽培でも温かい地域で7月下旬頃から収穫が始まり、冷涼地で10月頃まで収穫できます。

菊座かぼちゃの価格

菊座かぼちゃは、なかなか手に入らない珍しいかぼちゃですが、意外と1個100円前後の安い価格で売られています。

普通の菊座かぼちゃは安いですが、内藤かぼちゃのようにブランド名がついているものは、1個800円~900円くらいします。

価格も様々ですが、産直所などでもなかなか見かけることはないので、見つけたらぜひ食べてみたいですね。

菊座かぼちゃの食べ方やレシピ

菊座かぼちゃの食べ方は、煮物やスープ、スイーツがおすすめです。

スイーツの中でも特にプリンがおすすめです。

小ぶりな菊座かぼちゃであれば、丸ごと1個使ってプリンにしてみるのもいいですね。

今回は、丸ごとかぼちゃプリンのレシピをご紹介します。

材料

  • かぼちゃ 1個
  • 卵 4個
  • 牛乳 2カップ
  • 砂糖 60g
作り方
  1. かぼちゃは水洗いして、ラップで包み、耐熱皿にヘタを下にしてのせ、電子レンジで約6分(500W)加熱する。
    (楽に切れる柔らかさまで加熱する。)
  2. かぼちゃの上部1/4ほどを切って、中の種とわたを取り除く。
    (切り取った上部は残しておく。)
  3. 内側の果肉の部分を大さじ5~6ほどこそげ取ってスプーンで潰す。
    (固ければレンジで再加熱する。)
  4. 鍋に牛乳を入れ、沸騰寸前まで温め、砂糖と潰した果肉を入れて混ぜる。
  5. 火を止め、割りほぐした卵を混ぜて漉し、かぼちゃ本体部分に流し入れる。
  6. 深めの耐熱皿にのせ、オーブンの天板に置いて、天板の8~9分目まで湯を張る。
  7. 160℃に予熱したオーブンで約70分焼く。
  8. 竹串をさして、生地が付かなければ焼き上がりです。

そのまま出すとインパクトのある出来上がりです。

完全に冷やすと切り分けることもできますよ。

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