かぼちゃと言えば丸みを帯びた品種が一般的ですが、長かぼちゃのように細長い形が特徴のものもあります。
長かぼちゃは細長い形の他に、簡単に切れて調理しやすいことも特徴です。
長かぼちゃは一見かぼちゃに思えませんが、特徴を活かした食べ方も実は結構ありますよ。
今回は長かぼちゃをより身近に感じていただくために、旬の時期やカロリー、味、産地、切り方、栽培、栄養、価格のポイントから解説します。
長かぼちゃは長南瓜とも書き、さまざまな種類がありますが、中でも甘龍はより大きくなりやすい品種です。
長かぼちゃと甘龍の違いも解説したいと思います。
長かぼちゃは育て方をマスターすれば、家庭でも栽培することができます。
長かぼちゃの魅力を知ると、すぐにでもおススメレシピを試してみたくなるかもしれません。
Contents
長かぼちゃの特徴
長かぼちゃは、西洋かぼちゃの一種です。
長かぼちゃの特徴は、細長い形、簡単に切れて調理しやすいことにあります。
読み方・別名 | ながかぼちゃ |
旬の時期 | 9月~12月頃 |
産地 | 岐阜県、千葉県など全国各地 |
食べ方 | 煮物、焼く、テリーヌ、ポタージュ、サラダ、スイーツ |
味について | 食感はホクホクで、甘みがある |
長かぼちゃの味や食感
味や食感の特徴
- 一般的なかぼちゃのような味わいだが、コクと深みがある
- 一般的なかぼちゃより青臭さは少ない
- 食感はホクホクしている
- 甘さが強い
長かぼちゃの果肉は端から端まで同じような厚みがあり、加熱によってホクホク食感と甘さが出てきます。
甘さの強い方が好みの場合は、約1ヶ月程度置いてから食べてみましょう。
長かぼちゃの産地
長かぼちゃには、宿儺南瓜(飛騨高山)、弥栄(石川県能登)などの品種があり、これらの長かぼちゃは産地が決まっています。
一方で、一般的な長かぼちゃは全国で栽培されています。
例えば、岐阜県、千葉県などで栽培されており、地域もさまざまです。
長かぼちゃは、丸みを帯びた一般的なかぼちゃ程はメジャーではなく、スーパーで見かけることは少なかったようです。
しかし、地域の直売所から徐々に知られるようになり、長かぼちゃの生産に乗り出す地域が増えました。
長かぼちゃの旬の時期
長かぼちゃは7月中旬から10月上旬にかけて収穫されます。
収穫直後も十分食べられますが、1ヶ月程度貯蔵すると甘さが増すため、長かぼちゃが美味しくなるのは、9月から12月頃になります。
長かぼちゃの形や中身の色
形や中身の色の特徴
- ヘチマのような細長い形
- やや大きめのかぼちゃで、長さは40cm~60cm、重さは2kg~4kg
- 表皮は薄い灰緑色や濃い緑色など品種によってさまざまである
- 表皮にはマダラ模様があり、表面はザラザラしたものが多い
- 中身は濃い黄色
一般的なかぼちゃの重さは約1kgであり、長かぼちゃはやや大きめであることが分かります。
長かぼちゃは細長い形状から、必要な量だけ切って使うのに適しています。
長かぼちゃのカロリー
長かぼちゃのカロリーを調べてみましたが、正確な数値は見当たりませんでした。
一般的な西洋かぼちゃのカロリーは、100gあたり約91kcalで、長かぼちゃも西洋かぼちゃの一種であるため、同程度のカロリーと予想できそうです。
長かぼちゃの切り方
長かぼちゃは皮が薄く、果肉も柔らかいために包丁でも比較的切りやすいかぼちゃです。
- 縦半分に包丁を入れる
- 真ん中付近にある種をスプーンなどで取り除く
- 長かぼちゃを横にして、1cm程度の厚さに切る
長かぼちゃは一般的なかぼちゃのように切っても、十分に美味しく食べられます。
さらに、長かぼちゃの形を活かした切り方としては、
- 輪切り
- 板状に切る
- 薄くスライスする
といったものもあります。
長かぼちゃは大きいので、縦半分に切るのが大変なときは、輪切りにすると簡単です。
輪切りであれば、必要な分だけ切ることもできますね。
長かぼちゃの育て方・栽培方法と収穫時期
長かぼちゃは、家庭でも栽培することができます。
大きめのかぼちゃであるため、ベランダよりも畑の方が栽培しやすいかもしれません。
かぼちゃ全般に当てはまる特徴でもありますが、かぼちゃは害虫に悩まされることは少なく、誰でも気軽に始められる野菜です。
長かぼちゃの栽培のポイント
植付け | 暖かい気候になってきた4月下旬から5月上旬頃に植付け。長かぼちゃは葉が大きく、果実自体も大きいたむ、間隔を広めに開けて植付けをする。 |
受粉 | 自然受粉よりも人工受粉が確実。雌花はつくものの数としては少ない。人工受粉は、雌花に雄花の雄しべを入れて行う。 |
結実 | 1つのツルに複数の果実がつくが、1つのツルに1つの果実が望ましい。複数個がつくと、小ぶりになってしまう。 |
長かぼちゃの収穫時期
長かぼちゃはじっくり成熟していく傾向があり、開花後は約50日で収穫できます。
収穫の目安
- 開花してから約50日が経過している
- ヘタがコルク化している
長かぼちゃの価格
長かぼちゃは1個350円前後で売られています。
長かぼちゃは大きさの割には価格が安く、コスパの良いかぼちゃだと言われています。
ブランドの長かぼちゃでなければ、収穫量が豊富な時期は価格もさらに下がり、お得に手に入りますよ。
長かぼちゃの食べ方やレシピ
食べ方自体は、一般的なかぼちゃと同じようなレシピで大丈夫です。
ただ、長かぼちゃの特徴を活かしたレシピとしては、煮物、焼く、テリーヌ、ポタージュ、サラダ、スイーツがあります。
煮物 | 長かぼちゃのホクホク食感と甘さは煮物にぴったり。時間をかけて煮込むほど、かぼちゃに味が染みてより深い味わいを楽しめる。 |
焼く | 長かぼちゃの形を活かして板状に切って、ステーキのように焼く。輪切りでも良い。焼いて好みの味付けをするだけで、いつものかぼちゃとは異なる豪華でヘルシーな一品料理になる。 |
テリーヌ | 長かぼちゃを薄くスライスして、テリーヌの外側に巻く。長かぼちゃの種類によって皮の色も異なるため、皮一つでテリーヌの雰囲気も変わる。 |
ポタージュ | 長かぼちゃの程よい甘さと、青臭さがほとんどないことから、滑らかなポタージュにしても良い。材料を加えて皮ごとミキサーにかけて、簡単に作ることができる。 |
サラダ | 長かぼちゃを茹でてマッシュしたり、好きな形に切ってから茹でたりして、サラダにする。焼いた長かぼちゃを乗せても良い。他の彩り野菜と合わせて好きなドレッシングをかける温野菜サラダや、シナモンをまぶしたデザート風のサラダなど幅広く使える。 |
スイーツ | 長かぼちゃの濃い黄色はスイーツにも向いている。パンプキンパイやプリン、マフィン、パウンドケーキ、アイスクリームなどにおススメ。長かぼちゃを生地に練り込んだかぼちゃパンも美味しい。 |
長かぼちゃ、甘龍の違いは?
甘龍はナント種苗株式会社で育成された長かぼちゃの一種で、長期の保存も可能です。
長かぼちゃ | 甘龍 | |
皮 | 皮自体は比較的薄く、 色は薄い灰緑色や濃い緑色 |
皮自体は薄く、色は薄い灰緑色 |
長さ | 40cm~60cm | 約50cm |
重さ | 2kg~4kg | 約2.5kg |
味わい | ホクホク食感と強い甘さ | ホクホク食感、特有のコクと深みがある |
甘龍の一番の特徴は大きさです。
長かぼちゃの中でも大きくなりやすい品種で、最大で78cm、4.5kgという記録があります。
まとめ
長かぼちゃの特徴は、細長い形状と、簡単に切れて調理しやすいことにありました。
一般的なかぼちゃよりもやや大きめで、一度に使いきるのは難しいかもしれません。
しかし、細長いかぼちゃは必要な分量を切り出し、何度かに分けて使うのに適した形状だと思います。
しかも、長かぼちゃは皮も実も柔らかく、包丁で簡単に切れるのも嬉しいポイントです。
一般的なかぼちゃは丸みを帯びていますが、細長い形の長かぼちゃは珍しいため、形を活かした調理ができるのも、面白い点だと思います。
長かぼちゃは一般的なかぼちゃよりも、まだまだ普及はしていませんが、近年よく店頭に並ぶようになりました。
長かぼちゃは、変わったかぼちゃに挑戦してみたい方に、おススメの品種です。
よく読まれています
コメントを残す