カイアポ芋の特徴は?旬の時期や食感は?

カイアポ芋と聞いても、さつまいもの品種だとは思いつかないですよね。

カイアポ芋はブラジル原産の名前や外観・中身の色が特徴的な品種です。

カイアポ芋の最大の特徴は豊富な栄養にありますが、甘さはありません。

カイアポ芋の特徴を旬の時期やカロリー、産地、糖度、食べ方といったポイントから解説していきます。

カイアポ芋には「シモン芋」という別名がありますが、最後にカイアポ芋とシモン芋との関係性についても解説します。

名前も見た目も珍しいカイアポ芋の魅力を知れば、家庭で使うさつまいもの定番にしたくなるかもしれません。

カイアポ芋の特徴

カイアポ芋の特徴は、豊富な栄養と外観や中身の白さにあります。

カイアポ芋はブラジル原産の白甘藷の一種です。

読み方・別名 読み方:かいあぽいも
別名:シモン芋、白甘藷、南米白イモ
旬の時期 11月~2月頃
産地 ブラジル原産、日本では宮崎県や香川県
食べ方 フライ、炒め物、大学芋、サラダ、スイーツ、ジュース
食感の種類 ホクホク、しっとり

カイアポ芋は1973年に日本に紹介されました。

10年以上に渡って研究が進められた後、日本の気候風土に適した日本産のカイアポ芋が誕生しました。

カイアポ芋の味や食感

味や食感の特徴

  • 芋自体にあまり味はなく、あっさりしている
  • 芋特有の風味はある
  • クリーミーな舌触り

カイアポ芋はさつまいものイメージで食べると違和感を覚えるかもしれません。

どちらかといえば、ほのかに甘さのあるじゃがいものイメージです。

カイアポ芋の糖度・甘さ

糖度や甘さの特徴

  • 一般的なさつまいものような甘さはない

カイアポ芋はさつまいもの一種でありながら、甘さがありません。

調べてみましたが、糖度に関しての具体的な数値は残念ながら見当たりませんでした。

一般的なさつまいもは糖度が約7度ありますが、カイアポ芋は甘さが感じられないため、一般的なさつまいもよりもだいぶ糖度が低いと考えられます。

カイアポ芋の産地

日本では九州地方を中心とした西日本で栽培されています。

特に、宮崎県や香川県が多いです。

カイアポ芋はカイアポ山地が原産地のさつまいもで、現地では南米白イモとも呼ばれています。

カイアポ山地は、南米のアマゾン川上流にあるブラジルのミナス・ゼライス州という場所にあります。

カイアポ芋の見た目や中身の色

見た目や中身の色の特徴

  • 外観も中身も白色
  • 大きさや形は一般的なさつまいもと同程度
  • 葉や茎などは一般的なさつまいもよりも大きい

外観と中身の両方が白色であることが、白甘藷とも呼ばれる理由で、カイアポ芋の大きな特徴です。

色だけ見ると、じゃがいもの仲間のように思えてきますね。

カイアポ芋のカロリー

カイアポ芋のカロリーについても、調べてみましたが、具体的な数値は得られませんでした。

カイアポ芋の大きさが一般的なさつまいもと同程度であることから、一般的なさつまいものカロリー132kcalに近いと考えられます。

しかし、カイアポ芋は一般的なさつまいもよりも栄養が豊富であるため、あくまで目安です。

カイアポ芋の栄養

カイアポ芋は一般的なさつまいもよりもビタミンやミネラル、食物繊維が非常に豊富で、カイアポ芋にしか含まれない栄養分もあり、健康食品として大注目の食材です。

カイアポ芋の特徴的な栄養成分

  • ビタミン(一般的なさつまいもの3倍)
  • ミネラル(ポリフェノールなど)
  • カリウム(一般的なさつまいもの2倍)
  • カルシウム(一般的なさつまいもの6倍)
  • 鉄分(一般的なさつまいもの8倍)
  • β-グルカン
  • CAF(酸可溶性糖タンパク)

CAF は他のイモ類には見られないシモン芋特有の成分です。

CAFは血糖値を下げてインスリンの分泌を正常にし、インスリンの働きを良くするとされています。

果肉だけではなく、葉や茎にまで栄養が豊富に含まれています。

カイアポ芋の部位別栄養成分

部位 栄養成分
タンパク質、ミネラル、葉酸
葉柄 ミネラル(ポリフェノールなど)
カルシウム、カリウム、マグネシウム、リン
果肉 ビタミンA、B群、K1、ゲルマニウム、カルシウム、カリウム、ナトリウム、パントテン酸

カイアポ芋を食べれば、あらゆる栄養素が一気に摂取できますね。

カイアポ芋は糖尿病の血糖値を下げたり、中性脂肪を減少させたりする効果が期待できます。

カイアポ芋は体内の老廃物を排出するのにも効果的で、ダイエットの強い味方です。

カイアポ芋は、南米ブラジルの現地の人々の間で健康維持に効果のある食材とされ、万能薬として数千年も前から重宝されてきました。

実はカイアポ芋の栄養価の高さは、その生命力の強さからも分かります。

カイアポ芋は栽培した畑の肥料を全て吸収してしまい、一度栽培すると10年近くは他の作物が作れなくなるほどだと言われています。

カイアポ芋の旬の時期

カイアポ芋は10月上旬から11月中旬にかけて収穫されます。

収穫後に貯蔵されてから出荷となるため、11月から2月頃にかけてがカイアポ芋の旬です。

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カイアポ芋の食べ方

カイアポ芋のおススメの食べ方は、フライ、炒め物、大学芋、サラダ、スイーツ、ジュースです。

カイアポ芋は皮の付近に栄養が多く含まれるため、よく洗って皮ごと調理しましょう。

食べ方 特徴
フライ カイアポ芋のあっさりした味わいは、天ぷらにも合うが、フライにしても楽しめる。
カイアポ芋をフライにして塩をかけて食べるのがおススメ。
炒め物 カイアポ芋は一般的なさつまいものような甘さはなく、味もあっさりしているため、油で炒めて味をつけるのもよく合う。
例えば、細切りにして炒め、ソースや醤油で味つけするとご飯が進むおかずになる。
大学芋 カイアポ芋もさつまいもの一種で、さつまいもの定番料理の中では大学芋にするのがおススメ。
カイアポ芋自体に甘さがない分、大学芋の甘い味つけがちょうど良くなる。
サラダ あっさりとした味わいのカイアポ芋は、サラダにしても美味しい。
じゃがいものように茹でてつぶしてサラダにしてみると良い。
サラダにすると、ほんのりとした甘さが感じられるようになる。
スイーツ カイアポ芋自体に甘さはないが、スイーツ作りにもおススメ。
一般的なさつまいものように砂糖なしで作れるほどの甘さがないからこそ、お好みの甘さのスイーツ作りができる。
ジュース カイアポ芋の特徴的な栄養素であるCAFは熱に弱いため、生で摂取すると効果的。
そのまま生芋を食べるのは難しいので、ジュースにすると摂りやすくなる。

甘さがないことから、一般的なさつまいものように焼き芋にして食べるのには向きません。

また、芋自体に味がないため、ソースなどで味つけして食べてみましょう。

調理に困ったときは、じゃがいもと同じように使ってみるとバリエーションも増えますよ。

カイアポ芋は、果肉だけではなく、葉や茎も食べることができ、炒め物やお浸しにも向いています。

葉や茎の栄養成分の豊富さから、乾燥させてお茶にして飲むのもおススメです。

カイアポ芋とシモン芋の関係性

カイアポ芋とシモン芋は同じものです。

医学博士・楊天和がカイアポ芋の研究を進め、息子の名前から「シモン1号」と名付けたことから、シモン芋とも呼ばれるようになりました。

日本では、カイアポ芋よりもシモン芋という名称が広く知れ渡っているようです。

まとめ

カイアポ芋の特徴は、一般的なさつまいもとは異なる外観や中身の白さです。

カイアポ芋は栄養が非常に高いことも大きな特徴で、生活習慣病の予防にも進んで摂りたい食材ですね。

ダイエットや美容にも効果があり、女性に嬉しいさつまいもでもあります。

葉や茎にも栄養が多く、捨てる部分がないほどです。

果肉以外の部分はなかなか手に入らないかもしれませんが、見つけたときには是非試してみてください。

カイアポ芋のように、名前を聞く機会も少ないさつまいもはまだまだありそうですね。

それぞれのさつまいもには、様々な特徴があります。

カイアポ芋は甘さはありませんが、一般的なさつまいもとは異なる品種として、カイアポ芋の良さを引き出せるレシピにも是非チャレンジしてみましょう。

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