たくさんの種類があるさつまいもですが、「紅さつま」という名前の品種があります。
その名の通り、鹿児島県が産地です。
ねっとり系の品種が近年人気ですが、紅さつまは昔ながらのホクホク系の芋で、慣れ親しんだ優しい甘さと安心感があります。
味や食感はもちろん、旬の時期や糖度、カロリーについてもご紹介していきます。
紅さつまの知識をふまえて、他のさつまいもと食べ比べて、違いを楽しんでみてください。
紅さつまの特徴
紅さつまは高知と鹿児島のさつまいもを組み合わせて作られた系統の高系(こうけい)14号という品種を改良したもので、ホクホクとしているけど少ししっとり感もあります。
同じホクホク系の紅あずまと比較して、「東のあずま、西の高系」と言われ、西日本で主に生産されている品種です。
焼き芋の他に天ぷら、蒸し芋、サラダなどいろいろな料理にも合う、バランスの良い特徴を持っています。
同じく高系14号を改良して作ったさつまいもは、徳島県の「なると金時」、石川県では「五郎島金時」が有名です。
他のさつまいもに比べて腐りにくく、長期間保存しやすいので保存食としても活用できます。
読み方・別名 | べにさつま |
旬の時期 | 11~1月 |
産地 | 鹿児島 |
食べ方 | 焼き芋 蒸し芋 天ぷら ポテトサラダ さつまいもご飯 大学芋 |
食感の種類 | ホクホク |
紅さつまの味や食感
ホクホクとした食感は紅あずまに似ていますが、それよりもややしっとり感があります。
筋がほとんどないため食べやすく、冷めてもおいしいです。
紅さつまの糖度・甘さ
具体的な糖度はわかりませんでしたが、同じ高系14号のなると金時は糖度14度なので、同じくらいと考えられます。
甘すぎずあっさりしすぎず、バランスの良い上品な甘さです。
ちなみに、焼き芋を作る際に、電子レンジを使用した場合は手軽に焼き芋が作れる半面、オーブンを使用したときの半分の量しか糖に変わらないので、甘みを引き出したい場合はオーブンのほうがおすすめです。
さつまいもの生の状態の糖度の比較
紅はるか | 40度 |
なると金時 (紅さつまと同じ高系14号) |
13度 |
シルクスイート | 8.8度 |
紅さつまの産地
鹿児島で主に栽培されています。
鹿児島の環境でおいしく育つようにできているため、他の地域で育てても同じ味にはならないそうです。
紅さつまの見た目や中身の色
見た目は赤みの強い紅赤(えんじ)色をしていて、中身は生の状態では白っぽい黄色で、加熱すると黄色くなります。
紅あずまと比べるとやや色が薄いです。
紅さつまのカロリー
カロリーは調べてもわかりませんでしたが、糖度が平均的なので一般的なさつまいもと同じと考えられます。
紅さつま(推定) | |
100g当たりのカロリー | 130~140kcal |
紅さつまの栄養
さつまいも |
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紅さつま |
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紅さつまの旬の時期
9~11月に収穫され、年間の半分が出荷されます。
2か月熟成するとでんぷんが糖質に変わり甘く美味しくなるため、11~1月が旬です。
しかし、他のさつまいもとは異なり収穫したてでも十分な甘さがあるため、秋の芋(9~11月)を食べてもおいしくいただけます。
水分が飛んでホクホクとした食感を楽しめるのは冬の芋(11~1月)です。
好みの味を選んでみてください。
紅さつまの食べ方
おすすめの食べ方は定番の
- 焼き芋
- ふかし芋
この他に、ホクホクとしていて料理系にも合うので
- 天ぷら
- さつまいもサラダ
- 大学芋
- さつまいもご飯
- ペーストにしてお菓子作りに利用する
という食べ方もおすすめです。
まとめ
紅さつまなどの高系14号を用いた品種は、近年の紅はるか系のねっとり感の強い品種の人気に押されて作付面積が減ってきています。
しかし、昔ながらのさつまいもを味わうことができることや、貯蔵性が高く、時間がたっても重さや味が変わりにくいため非常用に長く保存ができたり、魅力がたくさんあります。
紅さつまと他の色々な品種を食べ比べて違いを楽しんでみてください。
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