にんじんを食べ過ぎると害になる?子どもの影響を調査!

にんじんを食べ過ぎると肥満や腹痛などの害があり、赤ちゃんや子どもに副作用があるのではないかと不安になる方は多いと思います。

離乳食や幼児食によく使われるのでたくさん食べるお子さんがいると、にんじんを食べ過ぎていないか心配ですよね。

しかし、にんじんを適量食べるとビタミンなどの栄養素が健康な体を作ってくれます。

正しい知識を使って食べ過ぎを予防し、強い体を作りましょう。

にんじんを食べ過ぎると害になる?

にんじんに含まれ、摂りすぎが心配される栄養素はβ-カロテンと炭水化物、食物繊維です。

 

100g当たり β-カロテン 糖質(炭水化物) 食物繊維
にんじん 8300㎍ 8.7g 2.4g
大根 0 4.1g 1.3g

 

大根と比較すると含有量の差が大きいことがわかります。

これらの栄養素を摂りすぎると害になるのかどうか、一つずつ見ていきましょう。

病気になる?(ガン)

人参を食べ過ぎてガンになることはありません。

β-カロテンには抗酸化作用があり、適量を摂取するとガンを予防する効果があります。

β-カロテンはオレンジ色の色素に含まれています。

体内で必要な量だけがビタミンAに変換され、過剰になることはなく、目や皮膚、粘膜の健康を保つ効果があります。

ビタミンAをサプリメントでとりすぎた場合は害になる可能性があるため、記載された量以上を摂取しないようにしましょう。

太る

にんじんに含まれる糖質(炭水化物)は、Mサイズ1本(中サイズ100g)あたり8.7gで、野菜の中では多い方です。

にんじんは甘みがあり食べやすいですが、糖質が多いため食べ過ぎると体内で脂肪に変換されてしまいます。

糖質の目標量は、日本人の食事摂取基準では一日約320g程度とされています。

にんじんを食べ過ぎてしまった日は、主食やイモ類、かぼちゃ、甘い食べ物や飲み物等の糖質が多い食品の摂取量を減らし、調整しましょう。

腹痛

にんじんには食物繊維が多く含まれています。

食物繊維はお腹をきれいにしてくれる作用がありますが、食べ過ぎると発生したガスがお腹に溜まってしまうことが原因で腹痛を起こすことがあります。

小腸には繊維を分解する酵素がないため、食物繊維はそのまま大腸へ送られます。

大量に食物繊維を食べると大腸の中の腸内細菌の働きが活発になり、処理しきれない食物繊維が急激に増えて発酵するため、腸内にガスがたまってしまいます。

ガスがたまると、お腹が張る、痛む、おならが出やすくなります。

また、食物繊維は、水分を吸収して膨らむ性質を持っています。

摂取しすぎると、体内で膨らんだ食物繊維が、他の食物の消化を妨げて消化不良を起こし下痢になったり、腸の中の水分を吸収しすぎることで、便秘の原因となることがあります。

水分補給を心掛け、便秘を予防しましょう。

にんじんのβ-カロテンを取り過ぎることにより、柑皮症(かんぴしょう)という皮膚が黄色みをおびる状態になることがあります。

みかんの食べ過ぎで肌の色が変わることと同じ現象で、病気ではないので安心してください。

ミカンと同じく人参にもカロテンが豊富に含まれているため、食べ過ぎると柑皮症になる可能性があります。

柑皮症は、黄疸(おうだん)と間違われやすいですが、黄疸の場合は白眼も黄色くなるのに対し、柑皮症は手のひらや足の裏が黄色くなり、白目は白いままのため、見分けやすいです。

黄疸の場合は肝機能の異常が考えられるため、すぐに病院へ行きましょう。

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めまい

ビタミンAの過剰摂取によりめまいが起こることがあります。

しかし、にんじんのβ-カロテンは体内の必要量に応じてビタミンAに変換されるため、体内にビタミンAが多ければ生成される量は少なくなります。

このためにんじんを食べ過ぎてめまいが起きることは考えにくいです。

サプリメントでビタミンAを摂取する場合、適量を守り、他に飲んでいるサプリメントや栄養機能食品にビタミンAが入っていないか気を付けて過剰摂取にならないようにしましょう。

過剰摂取した場合、ビタミンAは脂溶性のため水に溶けて排出されずに体に溜まり、害になってしまいます。

めまいの他に、吐き気、頭痛などの症状がみられるため、注意が必要です。

にんじんの食べ過ぎ 子どもや赤ちゃんに影響は?

にんじんの食べ過ぎで身体に影響が多くみられるのは「柑皮症」ですが、肌の色が変わる以外に害はないため気にする必要はありません。

また、β-カロテンの摂り過ぎでビタミンAの過剰になることもないため心配ありません。

糖分と食物繊維が多いので、大人と同じく、肥満や腹痛などに注意しましょう。

影響

にんじんを食べ過ぎて、皮膚の色がオレンジ色になる「柑皮症」になることがあります。

みかんを食べた時に肌がオレンジ色になる現象と同じで、にんじんやカボチャなどの緑黄色野菜に含まれるβ-カロテンの色が皮膚の色素に沈着したもので、病気ではなく時間がたてば無くなるので安心してください。

良く間違われる黄疸とは白目の色の違いで見分けることができます。

柑皮症は手足が黄色くなり白目は白いままですが、白目が黄色くなっている場合は黄疸です。

すぐに病院に行きましょう。

また、糖尿病等の病気を持っている場合は代謝異常により「柑皮症」になる場合がありますが、病気が良くなるとそれに伴い改善されます。

ビタミンAは妊娠初期に摂りすぎると胎児に先天異常が起きると考えられており、妊娠初期は一日1500μgRE未満の摂取を推奨されています。

しかしにんじんに含まれているβ-カロテンは体内の必要量に応じてビタミンAに変換されるため、過剰摂取の心配はありません。

ビタミンAはうなぎやレバーに多く含まれるため、大量摂取は控えましょう。

栄養機能食品やサプリメントに含まれていることもあるため、注意書きをよく読んで適量を摂取するようにしてください。

子どもや赤ちゃんが食べるにんじんは一日1本(100g)以内が適量です。

柑皮症は1日30mg以上のβ-カロテン摂取、またはβ-カロテンの血中濃度が4.0mg/l以上になったときに現れると考えられています。

にんじんは中1本(100g)当たりβ-カロテンは8.3mg含まれています。

一日3本程度なら許容範囲内ということになりますが、あくまでも大人の基準であり、他の料理から摂取するβ-カロテンの量を考えると一日1本が適量です。

ちなみに、3~5歳の食物繊維の目標量は日本人の食事摂取基準では8gとなっています。

1本2.4gなので1本食べても摂りすぎにはなりません。

しかし、個人差があるためお腹が痛くなったりしていないか、子どもの様子をよく見ながら適量を見極めましょう。

にんじんの一日の適量は?

にんじんは1日1本までにして、他の野菜もバランスよく食べることを心掛けましょう。

糖分が多いので、食べ過ぎてしまった場合はほかの食事で糖分を減らして、一日トータルの摂取量で調整しましょう。

にんじんに含まれる食物繊維は腸内で水分を吸収するので、食べ過ぎてしまった後は水分補給を心掛けると便秘の予防になります。

にんじんに含まれるβ-カロテンは摂りすぎてもビタミンAに変換されないため、過剰になることはありません。

それどころか目の働きを保つ、皮膚や粘膜を健康にする、細胞を正常に分化させる働きがあり、子どもの成長にも欠かせないため、適量を守り健康な体を手に入れましょう。

まとめ

にんじんを食べ過ぎてもガンやビタミンA過剰症などの重篤な害になることは無いとわかり安心しました。

ただし、肌の色が変わったり、太ってしまったりお腹が痛くなる可能性があるため注意が必要ですね。

にんじんには体にいい成分がたっぷり含まれているので、適量を守って元気な体作りをして楽しく日々を過ごしましょう。

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