しっかりだしがしみこんでトロっとした食感の大根の煮物を作るときは、皮をむいて使います。
でも、この皮捨てるのもったいないなあ、と思うこともありますよね。
大根の皮を主役にしたレシピもたくさんあります。
今回は、大根の皮をおいしく食べることができるレシピをご紹介します。
大根の皮は食物繊維が豊富で、歯ごたえのある部分です。
その歯ごたえを活かして、漬物にしてポリポリ食べることも、火を通してきんぴらでシャッキリ食べることもできます。
柚子やごま油など、香り高い食材と合わせても品のいい仕上がりになりますよ。
じっくりだしのしみこんだじんわり大根、歯ごたえがくせになるパリシャキの大根の皮、どちらも魅力的です。
ぜひ皮ごと、まるごと、大根を食べつくしてくださいね。
Contents
大根の皮の処理方法
大根は、重曹を使って洗うことで細かい泥汚れをやさしく浮かび上がらせてきれいにすることができます。
大根を輪切りにすると、皮の内側に、リング状の筋のようなものがあります。
大根の皮をむくときはこのすじごと厚めに皮をむきます。
リング状の筋の部分は硬いので、このすじまでとることで風呂吹き大根や煮物にするときのだしや味がしみこみやすくなります。
そして、すじをつけて厚めにむいた皮は、すじが適度な歯ごたえになって他の料理に使いやすくなるのです。
むいた皮は、切り方で歯ごたえが変わってきます。
繊維を断ち切る方向にカットすると柔らかく、繊維のむきに沿ってカットすると歯ごたえが残ります。
大根の皮は、歯ごたえを残してカットした方がおいしく料理できます。
皮の洗い方
- 大根は皮をむく前に洗う。まず水でざっと流しながらこすり洗いして大まかに汚れを落とす。
- 大根が濡れた状態で重曹を振りかけ、やさしくこすって細かい汚れを浮かす。
- しっかり水で洗い流す。
皮のむき方
- 大根を5cm程度の輪切りにする。
- 聞き手と反対の手に大根を持ち、大根のむきに対して縦に包丁をあて、リング状のすじの内側に刃が入るようにして、大根を回しながら皮をむいていく。
皮の切り方
むいた皮は細長い形になっている。
短い辺に平行にカットしていくと繊維に沿って切っていくことになり、歯ごたえが残る。
皮の保存方法
皮をすぐ使わない場合は、ポリ袋に入れて冷蔵庫で保存できる。
保存期間は、2~3日。
【大根の皮レシピ】柚子
大根の皮の柚子マリネ
材料
- 大根の皮 正味200gほど
- 塩 4g(大根の皮の重量の2%)
- 柚子果汁 大さじ1.5
- オリーブオイル 大さじ1.5
- ブラックペッパー 適量
- 大根の皮は厚めにむいて、繊維に沿って5㎜程の細切りにする。
- ビニール袋に大根の皮と塩を入れて混ぜ合わせ、水気が出るまで置く。
- 大根の皮から出た水気をしっかり絞り、柚子果汁とオリーブオイルを混ぜ合わせる。
- 盛り付けて、お好みで、ブラックペッパーをミルでひいてパラパラ振りかける。
※生の柚子があれは、皮を刻んで加えれば香りも彩りもアップ。
その場合、果汁は絞れるだけ絞って、足りない分はりんご酢や米酢などのくせのないお酢で補ってもよい。
※お好みで、はちみつを小さじ1~2加えても、風味よく甘酸っぱく仕上がる。
【大根の皮レシピ】きんぴら
大根の皮のきんぴら
材料
- 大根の皮 正味150gほど
- 鷹の爪 1本
- ごま油 小さじ2
- 砂糖 大さじ1
- 酒 大さじ1
- 醤油 大さじ1.5
- いりごま 適量
- 大根の皮は厚めにむいて、繊維に沿って5㎜ほどの細切りにする。
- 鍋にごま油と鷹の爪を入れて、香りが立つまで炒め、鷹の爪を取り出す。鷹の爪は、辛いのが好きなら輪切りにし、辛くしすぎたくない場合はそのまま炒める。辛いのが苦手なら省略してもよいが、入れた方が香りよく、大根のくせが抑えられた仕上がりになる。
- 大根の皮を入れて、軽く透き通って来る程度まで炒める。
- 砂糖と酒を加えて大根の皮になじむようにかき混ぜる。
- 一呼吸おいて醤油を加え、汁気が飛ぶまで炒め合わせる。
- ごまをふって完成。
※大根の葉をゆがいて水気をしぼり、細かく刻んだものを手順4の直前に加えてもおいしく、彩りよく仕上がる。
【大根の皮レシピ】漬物
大根の皮の食べ方で、一番人気がありバリエーションが豊富なのは、漬物といえます。
ポリポリとした食感、大根らしいうま味が味わえ、味付けの方法は無限大です。
根の皮を漬物にするとき、まず最初に皮の正味量の2%程の塩を合わせてしばらく置き、水気を出します。
塩で下味がつくこと、水分が抜けてうま味が凝縮され、そのほかの調味料もなじみやすくなります。
このひと手間をかけるかかけないかで、仕上がりがぐっと変わってきます。
また、大根の皮に限らず、漬物の塩にもこだわりたいもの。
野菜をつけるときは、塩カドの尖った岩塩などではなく、ミネラルが豊富で、まろやかな味わいの海水塩がむいています。
スーパーなどでも、こだわりの塩を取り揃えているお店がありますので、ぜひ塩にもこだわって見てくださいね。
大根の皮のナムル風
材料
- 大根の皮 正味200gほど
- 塩 4g(大根の皮の重量の2%)
- ごま油 大さじ1
- おろしにんにく 小さじ½
- いりごま 適量
- 大根の皮は厚めにむいて、繊維に沿って5㎜程の細切りにする。
- ビニール袋に大根の皮と塩を入れて混ぜ合わせ、水気が出るまで置く。
- 大根の皮から出た水気をしっかり絞り、おろしにんにく、ごま油と混ぜ合わせる。
- 味がなじむまで、冷蔵庫で30分以上寝かせる。
- 盛り付けて、ごまをふる。
大根の皮の簡単黒酢ピクルス
材料
- 大根の皮 正味200gほど
- 塩 4g(大根の皮の重量の2%)
- 黒酢 大さじ2
- 本みりん 大さじ2
- ローレル 1枚
- 大根の皮は厚めにむいて、繊維に沿って5㎜程の細切りにする。
- ビニール袋に大根の皮と塩を入れて混ぜ合わせ、水気が出るまで置く。
- 黒酢とみりんを合わせ、ローレルの葉も加える。
- 大根の皮から出た水気をしっかり絞り、3の調味料と合わせる。
- 味をなじませるために、30分以上冷蔵庫で寝かせる。
TBSの情報バラエティ番組で紹介された平野レミさんのレシピです。
このレシピは、大根の皮をピーラーで薄くむいてつくります。
お笑いトリオロバート馬場裕之さんのレシピです。
このレシピは、きゅうり、にんじん、柿の皮で作っています。
でも、馬場さん自ら「大根や生姜など基本的に生食できる野菜の皮は大体使えます。
一味を黒胡椒、ごま油をオリーブ油、エゴマ油などに変えても美味しいですよ」とコメントされていますので、大根の皮も使えますね。
【大根の皮レシピ】味噌汁
大根の皮は、みそ汁の実にしてもおいしくいただけます。
大根の皮は、繊維に沿ってカットすることで歯ごたえを残し、食材の持つ特徴を致した食べ方ができます。
みそ汁の実にするときも繊維に沿ってカットすることで、シャキッとした食感が楽しめます。
しかし、大根の皮をあえて繊維を断ち切る方向でカットすると、より柔らかく食べやすくなります。
小さなお子さんや高齢の方など、召し上がる方によっては、繊維を断ち切るようにカットするのもいいですね。
みそ汁は、何でだしをとるか、みそはどんなものを使うか、実の組み合わせ、無数のレシピがある料理です。
ここでは、大根の皮とよく合う実の組み合わせをご紹介します。
・大根の皮 薄揚げ 小口切りのネギ
薄揚げのコク、ネギの香りが優しい味の大根の皮とよく合う取り合わせです。
・大根の皮 ワカメ 豆腐
シャッキリした大根の皮、とろんとしたワカメ、プリンとした豆腐と、それぞれの食感の違いを楽しめる取り合わせです。
・赤大根の皮 白みそ
赤大根の色素は、味噌に含まれる酸に反応すると、鮮やかに発色します。
大根の皮を実に、白みそでみそ汁を仕立てると、ピンク色の見た目が個性的なみそ汁を作ることができます。
大根の皮に黒い点があるとき食べれる?
大根の皮に黒い点があるとき、それが土が食い込んでいるとか、虫の食べたあとなら、しっかり洗う、気になるところを取り除くだけで問題なく食べることができます。
しかし、黒い点がカビの場合は食べるのはあきらめましょう。
買ってきたときはなかったのに、黒い点が浮かび上がってきた、増えてきた、という場合はカビが増殖しているということです。
また、保存していた時の接地面に黒い点が集中している、といった場合も、接地面の通気が悪く、蒸れてカビたと考えられます。
カビは、目に見える部分を取り除いても、奥の方まで人の目には見えない菌糸を伸ばしています。
人に無害なカビもありますが、黒いカビは体によくないことが多く、加熱しても毒性を失わないものもあります。
一般のキッチンで、大根の皮に生じたカビが無害かどうかを判断することは難しいので、黒カビが出た場合は諦めましょう。
また、食べないにこしたことがない黒カビに気づかずに少量口にしてしまったとしても、いきなり健康被害が出ることは考えにくいです。
もしかして黒いところ食べてしまったかも?と思うときは、まずは落ち着いて様子を見てください。
口にしたが少量であれば、特に問題が出ないことが多いです。
まとめ
大根は、煮物にするときなどには必ず皮を外しますが、この大根の皮、食材として魅力的なポテンシャルを秘めています。
重曹を使ってしっかりと汚れを落とし、やや厚めにむいて、繊維に沿ってカットすると使いやすくおいしく食べることができます。
大根の皮は柚子でマリネにしたり、色々な調味料で浅漬けにしたり、食べ方は無限大です。
もちろん、加熱してきんぴらにすることもできますし、パパッと刻んでみそ汁の実にもなる優れものです。
食物繊維やミネラルなどの栄養分も皮や皮のすぐ近くは豊富に含まれるので、大根の皮をむいたときはぜひあますところなく召し上がってくださいね。
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