里芋はどれも同じ様に見えて、選び方がわからずに戸惑ったことがあるのではないでしょうか。
きちんと加熱しているのに、食べた時に固く感じた場合は、里芋の選び方が間違っているのかもしれません。
見分け方のポイントとコツを抑え、表面の大きさや色をしっかりと見ることで、ほくほくとした里芋をおいしく食べることができます。
すぐに取り入れることができるものばかりなので、これからご紹介する選び方を活用して、より良い里芋を手に入れてくださいね。
里芋の選び方のポイント
里芋はまず中心に親芋ができ、周りに子芋、孫芋、ひ孫芋のように一つの親芋からたくさんの芋が採れます。
一般的な種類は「土垂(どたれ)」と言われ、主に子芋と孫芋を食べますが、他にも親芋だけ食べるもの、親芋も子芋も食べるものもあり、様々な品種があります。
それぞれに肉質が違うなどの特徴がありますが、共通した見分け方があります。
表面
乾燥しておらず、きれいなもの
里芋は乾燥すると皺やひび割れが入りやすくなるため、表面が湿っているものを選びましょう。
泥付きのものは乾燥を防いでいるのでおすすめです。
表面が乾いていてひび割れていたり、皺があるものは中が変色して半透明の水晶状態になっている、「ゴリ(ガリ)芋」の可能性があります。
土壌や気候の状態(水不足、又は浸水、低温)などによる栄養障害が原因で、でんぷん質が減少して品質が落ちています。
固くなっていて煮ても軟らかくならず、おいしくないので、取り除いて食べましょう。
また、収穫が遅れると孫芋やひ孫芋の成長するスピードが速くなり、その速さに栄養の吸収が追い付かず、ゴリ芋になってしまう場合があります。
縞模様が濃いもの
縞模様が濃く、均一に平行に並んでいるものは順調に生育した証でおいしいです。
丸みのあるもの
細長いものではなく、丸みがあり、ふっくらとしているものを選びましょう。
また、お尻(切断面のあるほう)が固く締まっているものが美味しいので、お尻がふかふかと柔らかくないかどうかも確認してみましょう。
大きさ
より柔らかくておいしい里芋は、4~5㎝の、ゴルフボールよりやや大きいほどの孫芋です。
子芋と孫芋の見分け方は、切断面が少ないほうが孫芋なので、よく見て選びましょう。
子芋は孫芋に軟らかさは劣りますが、大きくて料理に使いやすく、栄養豊富なぬめりが多い特徴があります。
ぬめりには水溶性食物繊維の「ガラクタン」と「ムチン」が含まれています。
ガラクタンは脳細胞を活性化させ、認知症を予防してくれます。
ムチンは胃の粘膜を保護し、消化吸収を助けてくれます。
用途と好みで子芋と孫芋を使い分けましょう。
色
濃い茶色のものを選びましょう。
黒ずんでいるものは中身が水晶のように半透明になっている「ゴリ芋」かもしれません。
緑色になっている場合は日光に当たった証で、食べても問題ありませんが、シュウ酸カルシウムなどのえぐみ成分が出てしまいます。
緑色のものは店頭に並ぶまでにほとんど取り除かれますが、見かけたら購入を避け、里芋を保管するときは日に当たらないように暗いところに置いておきましょう。
カットされているものを選ぶ場合は白くてつやのあるものが良く、茶色いものは傷んでいて品質が劣化しているため、避けましょう。
カットしたときに赤い斑点が見られたら、正体はアントシアニンという色素成分が酸化したものです。
寒さに弱い里芋が低温状態にさらされたり、収穫後に時間が経過することでできます。
食べても問題ありませんがアクが強いので調理前に取り除いておきましょう。
また、里芋は種芋になる準備ができると赤い筋が入りますが、食べても問題ありません。
里芋の選び方 八つ頭
「八つ頭(やつがしら)」は里芋の一種で、親芋の周りに子芋がついているのが特徴です。
沢山ついている小芋が、まるで頭が八つついているようなので八つ頭と呼ばれています。
縁起物としておせち料理にも使われます。
粉質でほくほくとした食感で甘みも感じられ、おいしいです。
500g程度のもので、持ったときに重みがあり、皮が湿っていて乾燥していないものを選びましょう。
乾燥しているものは水分が抜けて味が落ちているので避けましょう。
里芋の選び方 海老芋
京野菜の一つで、何度も土寄せして作ることで反り返った形になり、表面の縞模様がエビに似ているため海老芋と呼ばれています。
食感は粉質があり、ねっとりしています。
肉質がやや硬めで崩れにくいため飾り切りしやすく、京料理に用いる際はマツタケの形などに加工される場合もあります。
200~300gの小さめのリンゴ1個程度の重さで、持った時に重みがあり、適度に曲がっていてふっくらしているものがおすすめです。
軽いものや柔らかいものは避けましょう。
京芋の選び方
長さ20~40㎝で太さが6~7㎝と大きく、円錐型をしています。
「たけのこいも」と言われるように、たけのこに形が似ています。
親芋だけを食べ、ぬめりが少なく皮が剥きやすいことが特徴です。
ほくほくとした食感で煮物に向いています。
名前から京野菜を連想させられますが、宮崎県でよく作られます。
太さがしっかりあり、皮の筋が平行でそろっているもの。
皮が乾燥しておらず持った時に重みを感じるものを選びましょう。
まとめ
里芋を選ぶときは、泥がついているものが乾燥を防ぐことができるのでお勧めですが、見分けにくくなってしまいます。
選び方のポイントの、形や大きさ、持った感じ、泥の隙間から見える表面の状態などに注意して、より良い里芋を見極めましょう。
ほくほくとした軟らかくておいしい里芋に出会って、料理を楽しんでくださいね。
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