かぶの食べ過ぎ 下痢や一日の適量は?栄養豊富な食物繊維

漬物や煮物、みそ汁となんでもおいしいかぶ。

筆者は特にかぶの吉野煮が好きで、ついつい箸が止まらないことがあります。

しかし、かぶは食べ過ぎると下痢を起こす可能性があります。

今回はかぶの食べ過ぎで下痢を起こす原因と、かぶの一日に食べる適量の目安、さらにかぶに秘められた栄養をご紹介します。

かぶの知識をひとつでも多く吸収し、身体に優しく取り入れていきましょう。

かぶの食べ過ぎで下痢?

かぶは水分と食物繊維が豊富な野菜であり、食べ過ぎると下痢を起こす可能性があります。

かぶの水分は根、葉共に100g当たり約90gと多く水分摂取に最適ですが、食べ過ぎで水分摂取が過剰になると、体内で水分の吸収がうまくできず、胃腸に負担をかけたり、身体を冷やして下痢や軟便になることがあります。

また、食物繊維をとりすぎてしまうと腸の運動が過剰になります。

腸の内容物の通過速度が早まることで水分の吸収が十分に行われず、水分の多い便になります。

さらに、腸からの水分の分泌が増えると腸内の水分が多くなり、下痢になります。

かぶの葉の食べ過ぎは危険?

かぶの葉にはβカロテンが豊富に含まれています。

βカロテンは体内でビタミンAに変わります。

ビタミンAは油に溶けやすい脂溶性ビタミンのため、摂りすぎると体内に蓄積し頭痛や嘔吐骨障害などの症状が起こります。

しかし、βカロテンは体内で必要に応じてビタミンAに変換されてビタミンAとして働くため、過剰摂取の心配はありません。

しかし、食べ過ぎては栄養バランスが偏ってしまいます。

適量を食べるようにしましょう。

かぶや葉の一日の適量の目安

かぶは根だけでなく葉にも栄養が豊富な野菜です。

体に良いといわれていても、食事全体のバランスを考えると大量に食べることはおすすめできませんが、一度の食事で2、3個程度でしたら問題はありません。

かぶに含まれている食物繊維の1日の摂取基準は、厚生労働省「日本人の食事摂取基準」2020年版によると、成人男性で21g以上、成人女性で18g以上とされてます。

かぶを食べ過ぎると食物繊維の過剰摂取で下痢などを引き起こしてしまうため、平均的なかぶ1個の重さを315gとすると、かぶの根のみでしたら1日約7個まで、葉のみでしたらかぶ約8個分を超えないようにしましょう。

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かぶの栄養と効能

かぶは根の部分が淡色野菜であり、葉の部分が緑黄色野菜という、ふたつの顔をもつ野菜です。

かぶの旬は、軟らかい春ものは3月から5月、甘みのある秋ものは10月から12月です。

かぶにはさまざまな栄養素が含まれています。以下にかぶの栄養と体内での働きをご紹介します。

ビタミンC

かぶ100gあたりのビタミンCは根は19mg、葉には82mgも含まれています。

ビタミンCはコラーゲンを作るために必要であり、皮膚や骨の健康維持と傷の修復に欠かすことのできない栄養素です。

また、ストレスやガンのブロックに役立ち、体内での鉄の吸収を高める働きもあります。

アミラーゼ

かぶの根には消化酵素のアミラーゼが含まれています。

アミラーゼは唾液や膵液から分泌され、でんぷんを分解し胃腸の消化を促します。

さらに、アミラーゼが胃酸をコントロールすることにより、胃もたれや胸やけを予防する働きもあります。

実際に胃腸薬にも使われています。

しかし、アミラーゼは熱に弱いため、酵素を活かすなら生食をおすすめします。

βカロテン

かぶの葉には100gあたりβカロテンが2800μg含まれており、青汁に使用されているケールと同等の含有量です。

βカロテンはビタミンCと同様にガンをブロックする働きがあります。

また、βカロテンは体内でビタミンAに変換されると、髪や粘膜、皮膚を健やかに保ち、免疫力を上げる働きがあります。

さらに、油に溶けやすい性質をもつため、油を使用した料理でいただくと体内での吸収率がアップします。

食物繊維

かぶは食物繊維が豊富であり、100gあたりの食物繊維は根は1.5g、葉には2.9gも含まれています。

食物繊維は水溶性と不溶性の二種類があり、かぶは特に不溶性食物繊維が多い野菜です。

不溶性食物繊維は腸の働きを刺激して腸内に発生した有害な物質の排出を促します。

また、腸の調子を整え、便秘の解消や腸の病気を予防します。

葉酸

かぶの根、葉に共に含まれている葉酸は造血ビタミンとも言われています。

特に葉の部分に豊富であり、100gあたり110μg含まれています。

ビタミンB12と共に赤血球を作るために必要なビタミンであり、貧血の改善や予防に適しています。

葉酸は胎児の神経管閉鎖障害のリスクを下げる働きがあり、子供を望む女性に積極的に摂取してほしい栄養素です。

カリウム

かぶ100gあたりのカリウムは根は280mg、葉には330mg含まれています。

カリウムは体に溜まった余分な水分や老廃物、ナトリウムを体外に排出することで、むくみを改善し、血圧を下げる働きがあります。

また、カリウムは筋肉の動きを補助する作用があり、不足すると疲労感や筋力低下につながります。

まとめ

かぶは食物繊維をはじめ、栄養豊富な野菜です。

食べ過ぎてしまうと下痢などの健康被害を起こしてしまう可能性がありますが、適量を食べることで必要な栄養素を摂ることができます。

また、かぶは根と葉の部分で栄養素が異なるため、調理方法を工夫し食べられるところは余すことなくいただきましょう。

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