トマトを食べすぎると何か害や、危険なことはあるのか、下痢や腹痛などの体の不調や、病気を引き起こすことはあるのか気になりますよね。
体に良い栄養豊富なトマトも食べすぎると害になることもあります。
特に、トマトに豊富に含まれるカリウムは、腎臓に病気をお持ちの方が食べすぎると負担になることがあり、注意が必要です。
子どもや赤ちゃんがトマトを食べすぎたら害があるのか、食べすぎると太るなどということはあるのか、食べすぎたら死に至るような危険な毒性はないのかなど、トマトを食べすぎることによって引き起こされる可能性のある危険について解説します。
何ごとも極端に食べすぎるとよくないこともありますが、トマトの栄養や特徴をよく知って、上手に食べれば怖いことはありません。
リコピンやカリウム、ビタミン類を豊富に含むトマトをおいしく食べつくしましょう。
Contents
トマトを食べ過ぎるとどうなる?危険?
トマトは水分の多い野菜です。
カロリーも高くなく、栄養豊富な健康野菜のイメージが強いトマトですが、食べすぎると体に不具合があらわれることもあります。
トマトを食べ過ぎ 下痢や腹痛・糖尿病の病気
トマトは、食べすぎると下痢や腹痛を引き起こすことが考えられます。
トマトは90%以上が水分をしめています。
水分をたくさん摂取するとお腹が緩くなったり、体が冷えて腹痛を引き起こす可能性があります。
生のトマトは冷やしトマトなど、冷たくして食べる機会もおおく、冷たい食品は当然体を冷やすので注意しましょう。
また、トマトの皮はかたくて消化しにくいために、消化不良を引き起こし、下痢や腹痛の原因となることも考えられます。
トマトは、血糖値の上昇を緩やかにしてくれる作用を持っているため、糖尿病の予防にも効果があるとされます。
トマトジュースを食事の前に飲むとさらに効果的であるとも言われます。
トマトを含むフルーツや野菜のミックスジュースなども人気がありますが、いくらトマトを含むとはいえ、フルーツが多く含まれたジュースは含まれる果糖で血糖値が上がりやすくなってしまいます。
血糖値の上昇を緩やかにすることを狙ってトマトジュースを飲むのなら、トマトだけのジュースがおすすめです。
トマトを食べ過ぎ 太る?
トマトは100g当たりのカロリーが19kcal、水分が90%以上しめる、低カロリーの野菜です。
純粋にトマトだけを食べ続け、そのせいで太るということは考えにくいです。
しかし、トマトは油脂分と相性のよい野菜です。
実際、油脂分といっしょに摂取することでリコピンの吸収率が上がるなどの健康効果もあります。
チーズや肉類との相性、パンやパスタなどの炭水化物との相性も抜群です。
トマトをたくさん食べると同時に、油脂分や炭水化物の多い食品も摂取していると結果的にカロリー過多になり、太ることもありえますので、注意しましょう。
トマトを食べ過ぎると危険性やカリウムの害は?
トマトはカリウムの多い野菜です。
カリウムは現代人の食生活の中ではどちらかというと足りないミネラルだと考えられ、積極的な摂取が推奨されています。しかし、カリウムも摂りすぎると心臓や腎臓の機能に負担をかけ、手足のしびれや不整脈などの不具合を引き起こすとされます。
腎臓に疾患を抱えている方は、カリウムの排泄がうまく行かず、体内のカリウムが過多になってしまうこともありうるので気を付けてくださいね。
トマトに限らず、果物や野菜は全般的にカリウムを含む食品です。バランスよく摂取することを心がけましょう。
厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2020年版)スライド集(カリウムは、P108~P110)
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トマト食べ過ぎると子供や赤ちゃんは?
トマトを食べすぎることで子どもや赤ちゃんに影響が出る事として考えられるのは、皮膚が黄色くなってしまう柑皮症や、消化不良による胃腸への負担などが考えられます。
トマトの代表的な栄養素にリコピンをはじめとするカロテノイドをとりすぎてしまうと、皮膚が黄色くなることがあります。
リコピンは、カロテノイドという色素成分の一種で、トマトが赤いのはリコピンのおかげでもあります。
リコピンは強い抗酸化作用を持ち、生活習慣病の予防などが期待できる栄養素ですが、過剰摂取は気を付けましょう。
リコピンを含むカロテノイドをたくさん撮りすぎてしまうと、柑皮症という皮膚が黄色っぽくなる症状を引き起こすと言われます。
カロテノイドの摂取量を減らせば、徐々に皮膚の色は元に戻るとされます。
柑皮症は、お子さんが指摘されることが多いですが、大人でも同じ症状が出ることもあります。
カロテノイドは、トマトだけでなく、みかんやカボチャなど、多くの野菜や果物に含まれています。
なんだか手が黄色っぽい気がする、といったときは、トマトなどカロテノイドを多く含む食品を多くとりすぎていないか、食生活を見直してみるといいかもしれませんね。
お子さんがトマトをたくさん食べるときに注意したいもう一つの点は、トマトの皮による消化不良です。
トマトの皮はかたいので、胃腸の消化能力が未発達な赤ちゃんや子どもはうまく消化できずに消化不良を起こし、下痢になることもあります。
子どもの様子を見ながら、皮をむくなどして対応してあげるといいですね。
参考サイト:厚生労働省 eヘルスネット カロテノイド
トマトを食べ過ぎる量や何個まで?
トマトに豊富に含まれているカリウムの1日の摂取量は、成人女性で2000mg~2600mg、成人男性で2500㎎~3000mgとされます。
トマトは、可食部100g中、カリウムは210mg含まれているとされます。
平均的な中玉トマトが1つ150gだとすると、トマト1つに含まれるカリウムは315gということになります。
一日に必要なカリウムをすべてトマトで摂取すると考えると、女性はトマト約7~9個、男性は約8個~10個とるのがよいということになります。
ざっくりいうと、10個以上食べたら食べすぎです。
しかし、「一日に必要なカリウムをすべてトマトから摂取する」というのは極端な話です。
カリウムは多くの食品に含まれている栄養素ですので、トマト以外の食品からも自然と摂取するからです。
現実的なところでいえば、多くても1日2~3個、1日4個以上食べたら多すぎといえます。
また、トマトは、トマチンという有毒物質を含むともいわれます。
このトマチンという成分は虫が嫌う成分でもあり、トマトが虫から自らの身を守るために蓄えている成分であると考えられています。
トマチンは、花、葉、茎、未熟な果実に多く含まれていますが、熟した果実には少なくなっています。
未熟な緑色のトマトを30個以上いっぺんに食べればトマチン中毒の心配も出てきますが、現実的な量ではありません。
一般的な生活の中ではあまり心配はいりません。
厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2020年版)スライド集(カリウムは、P108~P110)
文部科学省 日本食品標準成分表
参考サイト:一般社団法人 日本植物生理学会
まとめ
トマトは、リコピンやカリウムなど健康パワーを秘めた栄養素をたくさん含んだ野菜です。
しかし、摂りすぎると水分摂取過多、皮などの消化しにくい部分が原因となって胃腸の不調があらわれたり、カリウム摂取過多で心臓や腎臓に負担がかかったり、リコピン他カロテノイドの摂取過多で皮膚が黄色くなるなどの症状が出ることもあります。
カロテノイドやカリウムは、トマト以外の食品にも含まれる栄養素でもあり、何をどれだけどういったバランスで食べるのか、考えてみるといいですね。
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