芋類の栄養と効能

じゃが芋、里芋、さつま芋などの芋類は主食や副菜、スイーツなど色々な料理に使われています。

大好きな方も多いかと思います。そんな芋類にはどんな栄養素が含まれていて、どんな効能があるのか気になります。

また、芋類と相性が良い食べ合わせの食材もわかるとうれしいですね。

そこで、今回は芋類の栄養を中心に解説していきます。

普段からよく食べるからこそ芋類の栄養と効能を知って、たくさんの芋料理に挑戦してください。

芋類の栄養と効能

芋類は植物の根や地下茎を食用とします。この部分には糖質の一種であるでんぷん質が蓄積されています。

芋類は糖質を多く含むため、芋類を主食とする民族が世界中でみかけられます。

植物のどの部分を食べるのか?

  • さつま芋、キャッサバ・・・根を食べる
  • じゃが芋、菊芋・・・地下茎を食べる
  • 里芋、タロイモ、こんにゃく芋・・・球根を食べる
  • 山芋、長芋、自然薯、大薯(たいしょ、たいじょ)、銀杏芋など・・・担根を食べる

日本でも昔から芋類は身近に利用されている食材でしたが、代表的なじゃが芋、さつま芋、里芋、やまのいもは食べる頻度が高いかと思います。

これらに含まれる栄養素や効能についてご紹介していきます。

じゃが芋

じゃが芋は2000種類以上の品種があります。

じゃが芋の主成分はでんぷんで、ビタミンCやB1も豊富です。ビタミンCが多いことからフランスではじゃが芋を「大地のリンゴ」と呼んでいます。

じゃが芋のビタミンCはでんぷんに包まれているので、保存時や加熱時に壊れにくいのが特徴です。

ただし、皮をむいたり細かく切って火にかけると40~50%のビタミンが失われます。

茹でるときは、皮ごと茹でましょう。

さつま芋

さつま芋の主成分はでんぷんです。

さつま芋にはでんぷんを麦芽糖に変える酵素のアミラーゼが含まれていて、80℃以下でゆっくり加熱することでアミラーゼの働きが活発になります。

甘みを楽しみたいときは、丸ごと蒸すかオーブンでじっくり焼くことをお勧めします。

さつま芋の皮に含まれる「ヤラピン」は、胃の粘膜を保護して腸の働きを助けます。

また、抗酸化作用があるポリフェノールも豊富なのでぜひ皮ごと食べましょう。

里芋

里芋の主成分のでんぷんは加熱すると糊化し、消化しやすくなります。また、高血圧予防に効果があるカリウムが豊富です。

里芋のぬめり成分であるマンナン、ムチン、ガラクタンや食物繊維は便秘予防、コレステロール値の低下が期待できます。

特にガラクタンは脳細胞を活性化させ、免疫力を高める効果があるといわれています。

やまのいも

やまのいもは長芋、自然薯、大和芋などの総称です。

でんぷん分解酵素のジアスターゼが豊富に含まれ消化を助けるため、芋類の中でもやまのいもだけが生で食べられます。

粘り成分であるムチンは胃の粘膜を保護し、たんぱく質の消化吸収を助けます。

中国では漢方薬として利用されるほどで、消化促進、滋養強壮効果が高く、老化予防、肌荒れ予防、疲労回復などの効果があるといわれています。

芋類の栄養素ランキング

芋類に含まれる代表的な栄養素のランキングを食品成分表を基にご紹介します。

食物繊維

順位 野菜名 含有量(100gあたり)
1位 さつま芋(皮つき) 2.8g
2位 たけのこ芋 2.8g
3位 やつがしら 2.8g

食物繊維は血糖値の急激な上昇を抑えたり血圧を下げる効果があります。腸内環境の改善にも有効です。

同率1位で3つの芋がランキングされました。さつま芋は皮を除いてしまうと食物繊維含有量が少なくなっていまいます。

ビタミンC

順位 野菜名 含有量(100gあたり)
1位 じゃが芋 35mg
2位 むらさき芋 29mg
3位 さつま芋 25mg

ビタミンCはコラーゲンの生成に働いたり、鉄分の吸収を助ける、日焼けによるシミを防ぐなどの効果があります。

じゃが芋はやはりビタミンCが豊富でランキングでも1位となりました。

むらさき芋はビタミンCの他、色素に含まれるアントシアニンというポリフェノールの一種も豊富です。

カリウム

順位 野菜名 含有量(100gあたり)
1位 セレベス 660mg
2位 やつがしら 630mg
3位 きく芋 610mg

セレベスは里芋の品種の一種です。

ベスト3には入りませんでしたが、里芋自体にもカリウムは豊富です。

カリウムは利尿作用や高血圧予防で必要な栄養素です。

芋類は1回に食べる量が多めなので、効率よく栄養素を摂取できます。

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芋類と食べ合わせが良い食材

栄養素は単独で摂るよりも他の栄養素と摂取することで、更に効率よく吸収できる組み合わせがあります。

芋類と一緒に摂ると良い食べ合わせについてご紹介します。

芋類とたんぱく質

芋類にはたんぱく質が少なめです。

たんぱく質を多く含む肉や魚、乳製品、大豆製品などと一緒に摂るとバランスが良くなります。

里芋ややまのいもに含まれるムチンはたんぱく質の消化・吸収を高める働きがあり、更に疲労回復や体力増強にも効果があります。

食物繊維とヨーグルト

芋類には食物繊維が多く含まれます。この食物繊維は腸内環境を改善する働きがあります。

またヨーグルトに含まれる乳酸菌も腸内の善玉菌を増やす働きがあるため、さつま芋とヨーグルトのサラダなどの組み合わせは便秘改善に効果的です。

まとめ

芋類は食べると太る、というイメージを持っている方も多いかもしれません。

しかし、食物繊維やビタミン、ミネラルなどが多く、私たちの体に必要な栄養素が豊富なことがわかりました。

芋類を上手に取り入れて体調管理に役立てたいですね。

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